はじめに:高尾山・神宮外苑だけじゃない!東京の”通”が選ぶ静かな紅葉の穴場へ
東京都の秋といえば、多くの人がまず思い浮かべるのは、ミシュラン三つ星の絶景が広がる「高尾山」や、黄金色のイチョウ並木が美しい「明治神宮外苑」、そして都会のオアシス「新宿御苑」の紅葉ではないでしょうか。これらの場所が見せる秋の彩りは、まさに圧巻の一言で、その美しさは毎年数え切れないほど多くの人々を魅了しています。
しかし、その圧倒的な人気と知名度ゆえに、紅葉シーズン真っ只中の週末は、想像を絶する混雑に見舞われるのが常です。「ケーブルカーに乗るだけで1時間待ち…」「イチョウ並木は人が多すぎて、ゆっくり歩くこともできない」「写真を撮っても人の頭ばかり写ってしまう」そんな少し残念な思いをした経験がある方も、少なくないのではないでしょうか。
せっかくの休日なら、人々の喧騒から少し離れて、静かな環境で心ゆくまで美しい自然と向き合いたいものですよね。実は、世界一の大都市・東京にも、そうした有名観光地の陰に隠れるようにして存在する、静かで魅力的な紅葉スポットが数多く眠っています。23区内とは思えないほど静寂に包まれた渓谷や、手入れの行き届いた美しい日本庭園、そして武蔵野の面影を色濃く残すお寺など、その表情は実に多彩です。
この記事では、そうした「知る人ぞ知る」東京の穴場紅葉スポットに焦点を当て、厳選してご紹介します。池の水面に映り込む”逆さ紅葉”が美しい庭園、重厚な山門を彩る圧巻の大イチョウ、そして異国情緒あふれるメタセコイアの森など、東京の新たな魅力を発見できる場所ばかりを集めました。こうした場所では、周りを気にすることなく、落ち葉を踏みしめる音や澄んだ秋の空気を五感で感じながら、自分だけの時間を満喫できるはずです。
記事内では、東京を「23区内」と「多摩エリア」に分け、それぞれの穴場スポットの魅力と見どころを詳しく解説。さらに、気軽に楽しめる紅葉ハイキングや、電車でのんびり楽しむプランなど、あなたの秋の休日をさらに特別なものにするためのアイデアもご提案します。もちろん、お出かけ前の服装や持ち物といった、実践的な情報もしっかりと盛り込みました。
この秋は、いつもの定番コースから少しだけ冒険して、あなただけの特別な東京の秋景色を探しに出かけてみませんか?
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【2026】東京都でおすすめの紅葉名所7選と見頃時期予想
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【2025年最新】東京都の紅葉はいつから?エリア別見頃時期の目安
大都市東京の紅葉は、西部の奥多摩エリアから始まり、徐々に23区内の公園や街路樹へと移っていきます。この標高差と都市部のヒートアイランド現象の影響により、10月下旬から12月上旬までと、非常に長い期間にわたって紅葉を楽しむことができるのが大きな特徴です。関東地方の中では比較的遅い時期まで楽しめるため、秋の旅行計画が立てやすいのも魅力の一つです。
紅葉は、一般的に最低気温が8℃を下回ると色づき始め、5〜6℃で一気に進むと言われています。あなたの訪れたい場所がいつ最高の表情を見せるのか、事前にチェックしておきましょう。
都内の主なエリアごとの見頃時期の目安は以下の通りです。
- 【奥多摩・多摩エリア】山間部:10月下旬~11月中旬
東京都で最も早く紅葉シーズンを迎えるのが、奥多摩湖や御岳山といった山間部です。ブナやカエデ、ナナカマドなどが中心となり、渓谷や湖畔を鮮やかに彩ります。10月中旬の今、山々の色づきが始まり、これから見頃の本番を迎えます。10月下旬から11月上旬にかけてピークを迎え、中旬まで楽しめます。 - 【23区内・武蔵野エリア】平野部:11月中旬~12月上旬
山間部の紅葉が終わる頃、23区内や武蔵野エリアの公園、庭園、街路樹が見頃を迎えます。神宮外苑のイチョウ並木や新宿御苑、六義園などがこの時期の主役です。イチョオーやケヤキ、モミジなどが美しいグラデーションを見せ、場所によっては12月中旬まで楽しむことができます。
ここに記載した時期は、あくまで例年の傾向と最新の予測に基づく目安です。その年の天候、特に秋の冷え込み具合によっては、色づきの進度が変わる可能性があります。お出かけの直前には、訪れる公園の公式サイトや観光協会のウェブサイトなどで最新の紅葉情報を確認することをおすすめします。
【エリア別】地元で愛される!東京の混雑が少ない穴場紅葉スポット10選
それでは、世界一の大都市・東京に隠された、とっておきの穴場紅葉スポットをエリアごとに詳しく見ていきましょう。高尾山や神宮外苑の喧騒から離れ、地元の人々が愛する静かな場所で、心ゆくまで秋の景色を堪能してください。
【23区内】都会の喧騒を忘れる静寂の紅葉
高層ビルが立ち並ぶ23区内にも、一歩足を踏み入れると別世界のような静けさに包まれる、美しい紅葉スポットが存在します。
1. 目白庭園(豊島区):池に映る”逆さ紅葉”が美しい都会のオアシス

池を中心に築かれた、趣のある回遊式の日本庭園です。規模は小さいながらも、その魅力はライトアップされた夜の紅葉が水面に映り込む「逆さ紅葉」の幻想的な美しさ。都心にあるとは思えないほどの静寂の中で、じっくりと秋の夜長を楽しめる、まさに大人のための隠れ家です。
2. 九品仏浄真寺(世田谷区):荘厳な三重塔と紅葉が織りなす風景

自由が丘の隣にありながら、広大で静かな境内が広がるお寺です。秋になると、歴史を感じさせる荘厳な三重塔や仏殿と、燃えるようなカエデや黄金色のイチョウが見事に調和し、まるで京都の古刹を訪れたかのような風情を味わえます。参拝客はいますが、観光客でごった返すことはありません。
3. 水元公園(葛飾区):メタセコイアの森で楽しむ異国情緒あふれる秋

都内で唯一、水郷の景観を持つ広大な公園です。ここの秋の主役は、約1,800本ものメタセコイア。天高くそびえる木々が一斉にレンガ色に染まる「メタセコイアの森」は、まるで海外の風景のようで圧巻です。敷地が非常に広いため、人が密集することなく、のびのびと散策や写真撮影を楽しめます。
4. 等々力渓谷(世田谷区):※週末は混雑 でも平日朝は狙い目!23区内唯一の渓谷

23区内唯一の渓谷として人気ですが、多くの人が訪れる週末の午後を避け、平日の午前中に訪れれば、比較的静かに渓谷の紅葉を楽しむことができます。谷底を流れる川のせせらぎを聞きながら、頭上を覆う紅葉のトンネルを歩けば、ここが東京だということを忘れさせてくれます。
5. 大田黒公園(杉並区):夜のライトアップが幻想的な日本庭園

音楽評論家・大田黒元雄氏の屋敷跡地を整備した公園。樹齢100年を超える大イチョウやモミジが見事で、特に夜のライトアップは必見です。水面に映り込む紅葉や、竹林のライトアップなど、計算され尽くした光の演出が、幻想的でロマンチックな空間を創り出します。
【多摩エリア】豊かな自然に抱かれる癒やしの風景
都心から少し足を延せば、そこには奥深く、豊かな自然が広がっています。ハイキングと共に楽しめる紅葉スポットも豊富です。
6. 御岳渓谷(青梅市):※駅周辺以外 の遊歩道が穴場!清流と紅葉のコントラスト

日本の名水百選にも選ばれた清流が美しい渓谷です。JR御嶽駅の周辺はハイカーで賑わいますが、そこから上流または下流へ向かう約4kmの遊歩道を歩けば、人の姿はぐっと減ります。エメラルドグリーンの川の流れと、両岸を彩る紅葉のコントラストは息をのむ美しさです。
7. 秋川渓谷(あきる野市):渓谷美と温泉を同時に楽しむ贅沢

多摩川の支流で最長の秋川が流れる、都心から約1時間の自然豊かな渓谷です。石舟橋周辺は特に美しいですが、このエリアの魅力は、紅葉狩りの後に「瀬音の湯」といった日帰り温泉を楽しめること。美しい景色で心を、そして温泉で体を癒やす、最高の休日を過ごせます。
8. 殿ヶ谷戸庭園(国分寺市):武蔵野の自然と調和した趣ある庭園

国分寺駅のすぐ近くにある、武蔵野の地形を巧みに利用した回遊式庭園です。崖の上下で高低差がある立体的な造りが特徴で、モミジが色づく「紅葉亭」からの眺めは格別。駅近ながらも訪れる人は比較的少なく、落ち着いた雰囲気の中で紅葉を鑑賞できます。
9. 広徳寺(あきる野市):重厚な山門を彩る圧巻の大イチョウ

都の天然記念物に指定されている、2本の大イチョウが有名なお寺です。秋になると、茅葺き屋根の重厚な総門と、その両脇で黄金色に輝く樹齢400年以上の大イチョウが織りなす風景は圧巻。観光寺院ではないため、静寂の中でじっくりと歴史と秋の深まりを感じることができます。
10. 砧公園(世田谷区):家族で楽しむ広大な芝生と紅葉

広大な芝生広場が開放的な、家族連れに人気の公園です。園内にはケヤキやイチョウ、サクラなど多様な木々が植えられており、特に「ファミリーパーク」の紅葉は見事。レジャーシートを広げてピクニックをしながら、一日中のんびりと紅葉を楽しめる、都会の貴重な空間です。
【目的別】もっと楽しむ!東京の穴場紅葉満喫プラン
東京の秋の魅力は、ただ美しい紅葉を眺めるだけではありません。澄んだ空気の中、自分の足で落ち葉を踏みしめながら楽しむハイキングや、レトロな路面電車に揺られながら車窓の景色を味わうのんびり旅など、プラスアルファの楽しみを加えることで、休日の満足度はさらに高まります。「体を動かしてリフレッシュしたい」「いつもと違う視点から紅葉を楽しみたい」そんなあなたの願いを叶える、とっておきのプランをご紹介します。
紅葉ハイキングにおすすめ!気軽に登れる山
「自分の足で歩いて、秋の自然をじっくり感じたい」という方には、都心からのアクセスも良く、気軽に挑戦できるハイキングがおすすめです。山頂から見下ろす紅葉の絨毯は、登った人だけが味わえる特別なご褒美です。
- 御岳山(青梅市)※ケーブルカーを使わないルート
多くの観光客はケーブルカーで山頂駅を目指しますが、麓の滝本駅から自らの足で登ることで、紅葉シーズンの大混雑を避けて静かな山歩きが楽しめます。約1時間半ほどの急な登り道ですが、色づく木々に囲まれ、澄んだ空気を吸い込みながら一歩一歩進む達成感は格別。山頂の武蔵御嶽神社に参拝した後は、さらに足を延してロックガーデンを散策するのもおすすめです。 - 陣馬山~景信山(八王子市)
高尾山のさらに奥、都心から神奈川県へと続く人気の縦走路です。360度のパノラマが広がる陣馬山山頂から、景信山、そして高尾山へと続く尾根道は、アップダウンが比較的少なく、開放感あふれる紅葉ハイキングが楽しめます。秋の澄んだ日には富士山や丹沢の山々も望め、各山頂にある茶屋で休憩するのも醍醐味。長距離ですが、多くの人が高尾山に集中するため、静かに自分のペースで歩ける区間が多いのが魅力です。
電車から楽しむ!のんびり紅葉観賞
山登りや長距離の散策は少し大変、という方には、のんびりと電車に揺られながら楽しむ紅葉観賞はいかがでしょうか。いつもとは違う、ゆったりとした時間が流れます。
- 都電荒川線(三ノ輪橋~早稲田)
東京に残る唯一の都電。「東京さくらトラム」の愛称で親しまれています。この路面電車の魅力は、街のすぐそばを走り、生活感あふれる風景と紅葉が織りなす、どこか懐かしい景色に出会えること。鬼子母神前停留場付近のケヤキ並木や、飛鳥山停留場周辺の公園、沿線に咲く秋バラなど、車窓から眺める穏やかな秋の風景が心を和ませてくれます。一日乗車券を使えば、気になった場所で気軽に途中下車できるのも楽しみの一つです。
東京の穴場紅葉狩りへ行く前に!知っておきたい服装と持ち物
東京都の紅葉狩りは、訪れるエリアによって服装の準備が大きく異なります。特に、23区内と奥多摩の山間部とでは気温が5℃以上違うことも珍しくありません。都心では日中は暖かくても、奥多摩では朝晩はかなり冷え込みます。「街なかと同じ服装で行ったら、寒くて景色を楽しめなかった…」ということにならないよう、場所と時間帯に合わせた準備をして、快適に紅葉を楽しみましょう。
山間部と都心部の寒暖差に注意!基本の服装と快適に過ごすポイント
東京の秋の服装で最も重要なキーワードは、「重ね着(レイヤリング)」です。気温の変化に応じて簡単に脱ぎ着できる服装を準備することで、一日中快適に過ごすことができます。
- アウター(羽織るもの)
23区内ならカーディガンやジャケット、多摩エリアの山間部へ行くなら風を通しにくいウィンドブレーカーやフリースジャケットがあると安心です。 - トップス
長袖のシャツやカットソーが基本です。山間部へ行く場合は、その下に保温性のあるインナーを着込むと良いでしょう。 - ボトムス
動きやすい長ズボンが基本です。ハイキングを楽しむ場合は、伸縮性のある素材だとさらに快適です。 - 足元
歩きやすいスニーカーやウォーキングシューズが最適です。特に渓谷沿いの遊歩道やハイキングコースは、濡れた落ち葉で滑りやすくなっていることがあるため、靴底がしっかりしていて滑りにくいものを選びましょう。
あると便利な持ち物チェックリスト
基本の服装に加えて、以下のアイテムがあるとより快適な紅葉狩りになります。
- ストールやネックウォーマー:首元を温めるだけで体感温度が変わります。かさばらないので、バッグに一つ入れておくと安心です。
- 温かい飲み物:特に山間部へ行く際は、保温ボトル(魔法瓶)に温かいお茶などを入れていくと、休憩時に体を温めることができ、心もほっと一息つけます。
- 雨具:山の天気は変わりやすいです。折りたたみ傘は持っておくと安心です。ハイキングの場合は両手が空くレインウェアがおすすめです。
- 小さな敷物:公園のベンチが濡れている時や、ちょっと地面に座って休憩したい時に便利です。
- リュックサック:ハイキングはもちろん、街なかの散策でも両手が自由になるリュックサックは便利です。
- クマよけの鈴:奥多摩や陣馬山など、山深いエリアをハイキングする際には、念のため携帯しておくと安心です。
まとめ:静かな穴場で心ゆくまで東京の紅葉を堪能しよう
今回は、多くの観光客で賑わう高尾山や神宮外苑、新宿御苑といった定番スポットから少し視点をずらし、静かにじっくりと紅葉を味わえる東京都の穴場スポットをご紹介しました。
世界一の大都市である東京ですが、探してみると都心とは思えないほど静寂に包まれた庭園や、武蔵野の面影を色濃く残すお寺、そして少し足を延せば手つかずの自然が残る渓谷など、まだまだ知られていない魅力的な秋の風景がたくさんあります。有名観光地の華やかさも素晴らしいですが、静かな環境で落ち葉の音や鳥の声に耳を澄ませる時間は、また違った深い感動を与えてくれるはずです。
この記事でご紹介した場所を訪れれば、きっとあなたがまだ知らなかった東京の新たな秋の魅力に出会えるでしょう。旅の計画を立てる際には、エリアごとの見頃時期や、紅葉ハイキングや電車旅といった目的別のプランを組み合わせることで、さらに充実したあなただけの特別な休日を創り上げることができます。
もちろん、お出かけの際には、訪れる場所の気候に合わせた服装や持ち物の準備が欠かせません。ご紹介したポイントを参考に、万全の対策で安全で快適な紅葉狩りを楽しんでください。
この秋はぜひ、東京の隠れた名所へ足を運び、心ゆくまで秋の絶景を独り占めするような、静かで満たされた時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。きっと、あなたの心に深く残る、忘れられない思い出になるはずです。