【2025】富山市周辺の紅葉スポット5選｜見頃の時期も解説

2025年最新｜富山市周辺の紅葉の見頃時期はいつ？

2025年の秋、雄大な立山連峰を望む富山市とその周辺で、息をのむような紅葉狩りを計画しているなら、まず最初に気になるのが「いつが見頃なのか」という点でしょう。富山県の紅葉は、日本で最も早く色づき始める場所の一つであり、その理由は県内に標高3,000m級の山々が連なる立山黒部アルペンルートが存在するためです。この圧倒的な標高差により、紅葉の見頃が場所によって劇的に異なり、例年9月中旬から始まり、なんと11月下旬頃までと、非常に長い期間にわたって楽しむことができるのが最大の魅力です。

紅葉前線は、まるで空から降りてくるかのように、標高の高い場所からゆっくりと時間をかけて麓の市街地へと下りてきます。この色のリレーを追いかけるように旅の計画を立てれば、いつでも最高の秋景色に出会うことができます。

まず、紅葉のトップバッターとなるのが、標高2,450mの立山黒部アルペンルートの室堂平（むろどうだいら）です。ここでは例年9月中旬頃からナナカマドやチングルマといった高山植物が色づき始め、9月下旬には見頃のピークを迎えます。まさに日本一早い紅葉と言えるでしょう。その後、紅葉は標高を下り、弥陀ヶ原（みだがはら）や大観峰（だいかんぼう）周辺が10月上旬から中旬、そして黒部ダム周辺が10月中旬から下旬に見頃を迎えます。このように、アルペンルート内だけでも約1ヶ月半にわたって紅葉を楽しむことができるのです。

アルペンルートの紅葉が終わる頃、今度は落差日本一を誇る称名滝（しょうみょうだき）や、黒部峡谷（くろべきょうこく）のトロッコ電車沿線、そして神秘的な有峰湖（ありみねこ）周辺が10月中旬から11月上旬にかけて見頃を迎えます。ブナやカエデなどが山々や渓谷を鮮やかに染め上げ、ダイナミックな自然景観とのコントラストが素晴らしい季節です。

そして最後に、紅葉は富山市街地へとやってきます。富山県中央植物園などの公園や街路樹では、11月上旬から下旬にかけてが見頃のクライマックス。イチョウやケヤキ、メタセコイアなどが黄金色や赤褐色に染まり、身近な場所で気軽に秋の深まりを感じることができます。

このように、訪れたい場所の標高や見たい紅葉の種類に合わせて時期を選べば、いつでも最高の紅葉に出会えるのが富山エリアの素晴らしいところです。ただし、2025年の気候（夏の暑さ、秋の気温の推移や台風の影響、降水量など）によって見頃は多少前後する可能性があるため、特に山間部へお出かけの前には立山黒部アルペンルートの公式サイトや各観光協会のウェブサイトなどで最新の紅葉情報をチェックすることをおすすめします。ベストなタイミングで訪れて、富山ならではの壮大な秋景色を満喫してください。

【2025年】富山市周辺のおすすめ紅葉スポット5選

雄大な立山連峰を望む富山市。その周辺には、日本一早いと言われる山岳紅葉から、スリル満点の峡谷美、そして市内で気軽に楽しめる植物園まで、スケールが大きく多彩な紅葉の名所が揃っています。ここでは、2025年の秋にぜひ訪れてほしい、富山市周辺のおすすめ紅葉スポットを厳選して5つご紹介します。

1. 立山黒部アルペンルート｜標高差が生む！日本一早い紅葉グラデーション

標高3,000m級の山々を貫く世界有数の山岳観光ルート。標高差が約2,000mもあるため、山頂から麓へと約1ヶ月半かけて紅葉前線が下りてくるのが最大の特徴です。日本で最も早く紅葉が始まると言われています。

例年の見頃時期（室堂平・弥陀ヶ原・黒部ダムなど）

9月中旬（室堂平）～10月下旬（黒部ダム周辺）

紅葉の特徴と見どころ

室堂平のナナカマドやチングルマの鮮やかな赤色の草紅葉から始まり、弥陀ヶ原の湿原が黄金色に染まり、大観峰からのロープウェイからは「紅葉の絨毯」のような絶景が広がります。黒部ダム周辺の紅葉も見事です。

アクセス・注意点

富山駅（電鉄富山駅）から立山ケーブルカー「立山駅」まで電車で約1時間。マイカー規制のため、立山駅からはケーブルカーやバスなどを乗り継ぎます。防寒着は必須です。

2. 黒部峡谷トロッコ電車｜絶景！宇奈月温泉から欅平へ紅葉の旅

日本有数のV字峡谷として知られる黒部峡谷を、宇奈月駅から欅平駅まで約1時間20分かけて走るトロッコ電車。窓のないオープンな車両（普通客車）もあり、スリルと絶景を肌で感じながら、紅葉狩りを楽しめます。

例年の見頃時期

10月下旬～11月中旬

紅葉の特徴と見どころ

ブナやカエデ、ナナカマドなどが険しい峡谷を赤や黄色に染め上げます。特に「後曳橋（あとびきばし）」や「鐘釣（かねつり）」周辺の景色は見事。終点の欅平では、遊歩道を散策して紅葉を間近に楽しむこともできます。（※トロッコ電車は有料）

アクセス・駐車場情報

富山地方鉄道「宇奈月温泉駅」から徒歩約5分でトロッコ電車「宇奈月駅」へ。北陸自動車道「黒部IC」から車で約20分。宇奈月駅周辺に有料駐車場あり。

3. 称名滝｜落差日本一！滝と紅葉が織りなす大迫力

落差350mを誇る、日本一の落差を持つ滝として知られています（※雪解け時期などにはハンノキ滝も出現）。立山連峰の雪解け水を集めた水流が、轟音と共に流れ落ちる様は圧巻。秋には周囲の断崖が色づき、その迫力を一層引き立てます。

例年の見頃時期

10月中旬～11月上旬

紅葉の特徴と見どころ

ナナカマドの赤、ブナやカエデの黄色が、白い水しぶきと見事なコントラストを描きます。駐車場から滝見台園地までの遊歩道も紅葉が美しく、散策に最適です。

アクセス・駐車場情報

富山駅から車で約60分（立山IC経由）、または立山駅からバスで約15分。無料駐車場あり。（※冬期閉鎖あり）

4. 富山県中央植物園｜メタセコイア並木も！世界から集めた植物と紅葉

富山市内中心部からもアクセスしやすい、呉羽丘陵にある植物園。国内外の様々な植物が植えられており、世界各地の紅葉（黄葉）を楽しむことができます。広々とした園内を散策しながら、植物について学べます。

例年の見頃時期

11月上旬～11月下旬

紅葉の特徴と見どころ

「世界の植物ゾーン」にあるメタセコイアの並木道が黄金色から赤褐色に染まる様は必見です。日本庭園のモミジや、カエデ類、サクラの紅葉など、多彩な秋の色合いを楽しめます。（※入園有料）

アクセス・駐車場情報

JR「富山駅」からバスで約15分、「中央植物園口」下車徒歩約5分。北陸自動車道「富山IC」から車で約15分。無料駐車場（約400台）完備。

5. 有峰湖｜湖面に映る！ドライブで楽しむ神秘的な紅葉

北アルプスの薬師岳の麓、標高約1,100mに位置する有峰ダムのダム湖。ブナやカエデの原生林に囲まれており、秋になると湖を囲む山々が一斉に色づきます。湖畔を巡る有峰林道は絶好のドライブコースです。

例年の見頃時期

10月中旬～11月上旬

紅葉の特徴と見どころ

風のない穏やかな日には、色鮮やかな紅葉が湖面に鏡のように映り込む「逆さ紅葉」を見ることができます。展望台からの眺めも素晴らしく、神秘的な雰囲気に包まれます。（※有峰林道は通行料が必要、冬期閉鎖あり）

アクセス・駐車場情報

北陸自動車道「立山IC」から車で約60分。駐車場は各所にあり。

目的別！富山市周辺の紅葉スポット選びのポイント

富山市周辺には、日本一早い紅葉から迫力満点の滝、スリルあふれる峡谷まで、スケールの大きな紅葉スポットが揃っています。「たくさんあって、どこに行けば自分の見たい景色に出会えるの？」と迷っている方のために、ここでは目的や過ごし方に応じたおすすめの紅葉スポット選びのポイントをご紹介します。あなたの理想の秋旅を計画するための参考にしてください。

ドライブや乗り物で紅葉を楽しみたいなら

「自分の足で歩くのは大変だけど、乗り物に乗って絶景を楽しみたい」「ドライブしながら紅葉を満喫したい」そんな方には、富山ならではの選択肢が豊富です。まず外せないのが「立山黒部アルペンルート」。ケーブルカー、高原バス、ロープウェイ、トロリーバスと様々な乗り物を乗り継ぎながら、標高差が生み出す紅葉のグラデーションを楽々満喫できます。また、「黒部峡谷トロッコ電車」も、スリル満点の峡谷美と紅葉を車窓から楽しめる人気のコースです。そして、神秘的な湖の景色を求めるなら「有峰湖」へ。湖畔を巡る有峰林道は絶好のドライブコースで、湖面に映る「逆さ紅葉」に出会えるかもしれません。

ハイキングで自然を満喫したいなら

「秋の澄んだ空気の中、自分の足で歩きながら自然と紅葉を体感したい」そんなアクティブな方には、雄大な自然を満喫できるスポットがおすすめです。「立山黒部アルペンルート」の室堂平や弥陀ヶ原には、整備された散策路や本格的な登山道があり、体力に合わせて高山植物の草紅葉や山々の紅葉を楽しむことができます。また、落差日本一の「称名滝」へ向かう遊歩道も、紅葉と滝の迫力を間近に感じられる気持ちの良いコースです。「黒部峡谷トロッコ電車」の終点・欅平から、周辺の遊歩道を散策するのも良いでしょう。

市内で気軽に紅葉狩りをするなら

「遠出は難しいけれど、身近な場所で美しい秋を感じたい」「植物について学びながら紅葉を楽しみたい」という方には、富山市内にある「富山県中央植物園」がぴったりです。世界各地から集められた様々な植物が植えられており、メタセコイアの並木道をはじめ、多彩な紅葉（黄葉）を鑑賞できます。広々とした園内は散策しやすく、温室もあるため、天候を気にせず楽しめるのも魅力。気軽に訪れて、知的な秋の一日を過ごすことができます。

富山の紅葉狩りに行く前にチェック！服装と持ち物

立山連峰が彩る富山の雄大な紅葉。特に立山黒部アルペンルートや黒部峡谷など、標高の高い場所へ出かける場合は、しっかりとした事前準備が欠かせません。市街地と山間部では気温差が非常に大きく、天候も変わりやすいためです。「麓は快適だったのに、山の上は真冬のように寒かった…」ということのないよう、出発前に服装と持ち物をしっかり確認しておきましょう。

気温と服装の目安（山間部と市街地の違い）

富山県内の紅葉シーズンは長く、9月中旬から11月下旬に及びます。富山市街地では11月でも日中は15℃前後と比較的過ごしやすい日がありますが、朝晩は冷え込みます。一方、立山黒部アルペンルートの室堂平（9月下旬～10月上旬が見頃）では、紅葉シーズン中でも氷点下になることは珍しくありません。黒部ダムや黒部峡谷（10月下旬～11月上旬が見頃）でも、朝晩はかなり冷え込みます。そこで鉄則となるのが、着脱して体感温度を調節しやすい「重ね着（レイヤリング）」です。汗冷えを防ぐ吸湿速乾性のインナー（化繊やウール素材）の上に、保温性のあるフリースやダウンジャケットを重ね、一番外側には風を通しにくく防水性のあるアウター（レインウェア兼用可）を羽織るのが基本スタイル。特に、アルペンルートや標高の高い場所へ行く際は、手袋、ニット帽、ネックウォーマーといった冬用の防寒具が必須です。足元は、市街地の植物園ならスニーカーでも十分ですが、アルペンルートの散策路や称名滝への遊歩道、黒部峡谷などを歩く場合は、滑りにくく防水性のある登山靴やトレッキングシューズを選びましょう。

あると便利な持ち物リスト

服装以外にも、持っていくと「あってよかった！」と感じるアイテムがいくつかあります。山の天気は非常に変わりやすいため、折りたたみ傘だけでなく、上下セパレートタイプのしっかりとしたレインウェアは必ずザックに入れておきましょう。飲み物（温かい飲み物を入れる保温ボトルもおすすめ）や、行動食（チョコレートやナッツなど手軽にエネルギー補給できるもの）も忘れずに。標高が高い場所では日差しが強いこともあるので、サングラスや日焼け止めも役立ちます。日が暮れるのが早い時期なので、万が一に備えてヘッドライトがあると安心です。また、怪我をした場合に備えて絆創膏などの簡単な救急セット、汗拭き用のタオル、地図やコンパス（スマートフォンの地図アプリも便利ですが、バッテリー切れや電波状況に注意）もあると良いでしょう。そして、感動的な風景を記録するためのカメラやスマートフォンは必需品ですが、寒いとバッテリーの消耗が通常より早くなるため、モバイルバッテリーも忘れずに。万全の準備で、2025年の富山の秋を安全・快適に満喫してください。

まとめ：2025年は立山連峰が彩る富山の紅葉を満喫しよう

今回は、2025年の秋に訪れたい、富山市周辺のおすすめ紅葉スポット5選をはじめ、見頃の時期や目的別の楽しみ方、そして旅を快適にするための服装や持ち物について詳しくご紹介しました。日本一早い紅葉が楽しめる立山黒部アルペンルートの壮大なグラデーションから、黒部峡谷トロッコ電車で巡る絶景、落差日本一の称名滝、神秘的な有峰湖、そして市内で楽しめる富山県中央植物園まで、富山市周辺には、雄大な立山連峰が織りなす、スケールが大きくダイナミックで、ここでしか味わえない素晴らしい紅葉の名所が揃っています。

9月中旬の山頂から始まり、11月下旬の平野部まで、約2ヶ月半もの非常に長い期間にわたって紅葉リレーを楽しめるのも、標高差の大きい富山ならではの大きな魅力です。この記事を参考に、あなたの興味や旅のスタイル、そして訪れたい時期に合わせた、最高の紅葉狩りプランをぜひ計画してみてください。

お出かけの際には、訪れる場所、特に立山黒部アルペンルートのような標高の高い山岳部と市街地との大きな気温差や天候の変化を十分に考慮し、体温調節のしやすい暖かい服装と適切な装備を準備することを忘れないでください。万全の準備が、安全で心に残る素晴らしい旅へと繋がります。

息をのむような絶景と、澄み切った秋の空気。魅力あふれる秋の富山が、あなたを待っています。2025年はぜひ、立山連峰が彩る錦秋の世界を満喫しに、富山を訪れてみてはいかがでしょうか。