城端別院 善徳寺

富山県

【2025】城端別院 善徳寺の紅葉の見頃時期、見どころを解説

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城端別院 善徳寺とは?越中の小京都・城端を代表する名刹

富山県南砺市、かつて絹織物で栄えた城端(じょうはな)地区。しっとりとした石畳や蔵造りの町家が残り、「越中の小京都」とも呼ばれるこの美しい町並みの中心に、ひときわ大きな伽藍を構えるのが「城端別院 善徳寺(じょうはなべついん ぜんとくじ)」です。単なる紅葉スポットとしてだけでなく、その深い歴史と文化を知ることで、秋の景色が一層味わい深いものになります。

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500年以上の歴史を誇る浄土真宗の古刹

善徳寺は、今から500年以上前の文明3年(1471年)に、浄土真宗中興の祖・蓮如上人によって開かれた由緒あるお寺です。その後、この善徳寺を中心に町が形成される「寺内町」として城端は発展し、善徳寺は地域の精神的な支柱として、また加賀藩主・前田家からも篤い信仰を集め、この地で大きな役割を果たしてきました。その格式の高さは、京都の東本願寺を本山とする「別院」という寺格にも表れています。

豪華絢爛な伽藍と寺宝の数々

境内に入ってまず圧倒されるのが、その壮大な伽藍です。幾度かの火災を経て再建された本堂や山門、鐘楼などの歴史的建造物は、いずれも風格が漂い、訪れる人を厳かな気持ちにさせてくれます。特に、巨大な本堂のスケールは圧巻の一言です。

また、善徳寺には蓮如上人や親鸞聖人の直筆をはじめとする数多くの寺宝(重要文化財)が蔵されており、その寺院としての格式の高さを物語っています。秋には、これらの歴史ある建物が色鮮やかな紅葉に彩られ、一層美しい姿を見せてくれます。

【2025年】善徳寺の紅葉の見頃はいつ?大イチョウは必見!

歴史ある善徳寺の境内は、秋が深まるにつれて荘厳な雰囲気に華やかな彩りが加わります。特に、境内を象徴する大イチョウの黄葉は、この時期にしか見ることができない圧巻の光景です。

紅葉の見頃は11月上旬~中旬

善徳寺の境内にあるカエデやモミジといった木々が美しく色づき、紅葉のピークを迎えるのは、例年11月の上旬から中旬にかけてです。風格のある黒い瓦屋根の本堂や、歴史を物語る山門といった建造物に、燃えるような赤や橙色の葉がよく映え、訪れる人の心を和ませます。越中の小京都・城端の町並み散策とあわせて、しっとりとした秋の情緒を味わうのに最適なシーズンです。

黄金色に輝く!樹齢500年の大イチョウの黄葉

善徳寺の秋景色の中でも、ひときわ強い存在感を放つのが、樹齢500年以上と伝えられる「傘松の大イチョウ」です。この巨木は、善徳寺がこの地に移ってきた頃に植えられたとされ、寺の長い歴史を見守り続けてきました。

11月上旬になると、その葉が一斉に黄金色に染まり、まるで境内の一角に巨大な黄金の炎が燃え上がっているかのような、神々しいほどの美しさを見せます。そして落葉の時期には、散った葉が地面を埋め尽くし、辺り一面が「黄金の絨毯」と化します。この荘厳かつ華やかな光景は、善徳寺の秋を象徴するものであり、一見の価値があります。

善徳寺の紅葉の見どころ4選!歴史的建造物と庭園が織りなす美

500年以上の歴史を誇る善徳寺の境内には、秋になると息をのむほど美しい風景が広がります。単に木々が色づくだけでなく、由緒ある建造物や手入れの行き届いた庭園と融合することで、他では味わえない荘厳な美しさが生まれます。ここでは、善徳寺を訪れたら必ず見ておきたい4つの見どころをご紹介します。

1. 傘松(からかさまつ)の大イチョウ|境内を黄金に染めるシンボルツリー

善徳寺の秋を語る上で、何をおいても外せないのがこの樹齢500年の大イチョウです。境内の中でもひときわ高くそびえ、黄葉のピーク時には、その巨木全体が黄金色の輝きを放ちます。風格ある黒瓦の屋根とのコントラストは実に見事。そして落葉が始まると、足元一面が黄金色の絨毯で敷き詰められ、幻想的な光景が広がります。まさしく善徳寺の秋のシンボルであり、多くの人がこの木を一目見ようと訪れます。

2. 式台門と本堂|風格ある建物と紅葉の調和

歴史ある善徳寺では、建造物と紅葉が織りなす調和も見どころの一つです。特に、風格漂う「式台門」の周辺では、門の向こうに燃えるようなカエデの赤色が見え隠れし、訪れる人を雅な世界へと誘います。

そして、境内奥に鎮座する巨大な本堂の周辺も必見です。どっしりと構える荘厳な本堂と、その傍らで繊細に色づくモミジの対比は、日本の寺院ならではの美しさ。静寂の中、歴史の重みと儚い紅葉の美しさが溶け合う光景は、心に深く刻まれるでしょう。

3. 池泉回遊式庭園|静寂に包まれた水辺の紅葉

本堂の裏手には、静寂に包まれた美しい「池泉回遊式庭園」が広がっています。池を中心に散策路が巡らされたこの庭園は、秋になると木々が色づき、一層風情を増します。計算され尽くした配置の木々や石、そして静かな水面が織りなす景観は、まさに「美」の一言。風のない日には、池の水面に紅葉が映り込む「逆さ紅葉」も楽しむことができ、心が洗われるような時間を過ごせます。

4. 境内を彩るカエデやモミジ|赤と黄色のコントラスト

特定のスポットだけでなく、広大な善徳寺の境内は、それ自体がひとつの大きな紅葉の名所です。上記のスポット以外にも、鐘楼の周りや参道の脇など、至る所で美しいカエデやモミジが色づいています。赤、黄、橙と、様々な色彩が歴史ある建物を背景に広がる様子は、歩いているだけで楽しめます。自分だけのお気に入りの構図を探しながら、ゆっくりと境内を散策するのも、善徳寺の秋の醍醐味です。

※ご注意:以下の情報は例年の開催内容を参考にしたものです。2025年の正式な日程や詳細については、秋が近づきましたら善徳寺や南砺市の観光公式サイトなどで発表される情報を必ずご確認ください。

【2025年】紅葉ライトアップ「善徳寺あかり展」情報

善徳寺の秋の夜を幻想的に彩るイベントが、紅葉の見頃に合わせて開催される「善徳寺あかり展」です。日中の荘厳な雰囲気とはうってかわり、柔らかな光に照らし出された境内は、息をのむほどに美しく、幽玄な世界へと姿を変えます。

開催期間と時間(例年の情報)

「善徳寺あかり展」は、例年、大イチョウや紅葉が最も美しくなる11月上旬から中旬にかけての数日間(主に週末)に開催されます。2025年も同様の時期での開催が予想されます。

  • ライトアップ時間(予想):17:00頃(日没)~ 20:00または21:00頃

開催期間が限られている特別なイベントですので、この時期に城端を訪れる方は、ぜひ時間を合わせて足を運んでみてください。

ライトアップの見どころ|和傘や竹あかりとの共演

善徳寺のライトアップは、単に木々を照明で照らすだけではありません。「和」をテーマにした光のアートが、紅葉と見事な共演を果たします。

最大の見どころは、ライトアップされた黄金色の大イチョウ。闇夜に黄金の巨木が浮かび上がる様子は、神々しく、見る者を圧倒します。

さらに、境内には色とりどりの「和傘」や、繊細な模様が彫られた「竹あかり」が配置され、柔らかな光で参道を照らします。歴史ある建造物を背景に、光を浴びた紅葉と、和のオブジェが織りなす光景は、非常に幻想的でフォトジェニック。昼間とは全く違う、静かでしっとりとした秋の夜の美しさを心ゆくまで堪能できる、特別なイベントです。

城端別院 善徳寺へのアクセスと駐車場

「越中の小京都」城端の中心に位置する善徳寺。歴史的な町並みの中にありながら、アクセスは比較的良好です。ここでは、公共交通機関を利用する場合と、車を利用する場合、それぞれのアクセス方法と駐車場について詳しくご紹介します。

【公共交通機関の場合】JR城端駅から徒歩でのアクセス

公共交通機関を利用する場合の最寄り駅は、JR城端線の終点「城端駅」です。高岡駅からJR城端線に乗り、約50分で到着します。

城端駅から善徳寺までは、徒歩で約10分の距離です。駅からの道中は、古い蔵や格子戸の町家が並ぶ、風情ある城端の町並みを楽しむことができます。目的地までの道のりそのものが、旅の素敵な思い出の一部になるでしょう。

【車の場合】五箇山IC・福光ICからのアクセス

お車でアクセスする場合、利用する高速道路によって最寄りのインターチェンジが異なります。

  • 東海北陸自動車道「五箇山IC」から:
    世界遺産・五箇山方面から訪れる場合に便利なルートです。ICから国道304号線を経由し、所要時間は約20分です。
  • 東海北陸自動車道「福光IC」から:
    金沢や富山市内方面から北陸自動車道経由で訪れる場合は、こちらが便利です。ICから国道304号線を経由し、所要時間は約15分です。

駐車場はどこ?参拝者駐車場の場所・台数を解説

善徳寺には、参拝者用の無料駐車場が完備されています。山門のすぐ近くにあり、約30台ほどが駐車可能です。

ただし、駐車場の収容台数はそれほど多くないため、紅葉シーズンのピークとなる土日・祝日や、ライトアップ開催時には、早い時間帯に満車になってしまう可能性があります。

もし満車だった場合は、無理に周辺道路で待機せず、城端地区にある市営の駐車場(有料・無料あり)などを利用し、そこから町並みを散策しながら善徳寺まで歩くのがおすすめです。

紅葉とあわせて楽しみたい!「越中の小京都」城端の散策スポット

善徳寺の紅葉を堪能した後は、ぜひその門前の町、城端(じょうはな)の散策をお楽しみください。「越中の小京都」と称されるだけあり、石畳の小道や格子戸の町家、白壁の土蔵などが今なお残り、歩いているだけでタイムスリップしたかのような気分を味わえます。善徳寺の感動を胸に、風情ある町並み歩きへ出かけましょう。

1. 昔ながらの町並みが残る「蔵回廊」を歩く

城端の風情を最も感じられる場所の一つが、善徳寺からほど近い「坡場(はば)の坂」周辺のエリアです。このあたりは「蔵回廊」とも呼ばれ、白壁の美しい土蔵や古い家屋が軒を連ねています。

しっとりとした石畳の道をゆっくりと歩けば、まるで映画のセットのような風景に出会えます。特に、紅葉した木々の葉が、歴史ある黒い瓦や白壁に映える様子は格別の美しさ。カメラを片手に、自分だけのお気に入りの風景を探すのにぴったりの場所です。

2. 城端曳山会館で豪華絢爛な山車を見学

城端の文化を知る上で欠かせないのが、毎年5月に行われる「城端曳山祭」。その祭で実際に使われる豪華絢爛な「曳山(ひきやま)」を常設展示しているのが「城端曳山会館」です。

館内には、精巧な彫刻や漆塗りが施された巨大な山車が並び、その迫力と美しさに圧倒されます。この祭はユネスコ無形文化遺産にも登録されており、城端が誇る伝統文化の粋に触れることができます。善徳寺の歴史とあわせて見学すれば、城端という町の奥深さをより一層感じられるでしょう。

3. 城端のグルメ&スイーツでひと休み

町並み散策の合間には、城端ならではのグルメやスイーツで休憩しましょう。古い町家を改装した趣のあるカフェや、地元で長く愛される和菓子屋さんなどが点在しています。

落ち着いた雰囲気の古民家カフェで、ゆっくりとコーヒーを味わうのも良し、老舗の和菓子屋さんで季節の生菓子や名物の「麦やまんじゅう」をいただくのも良し。善徳寺の紅葉の余韻に浸りながら、甘いもので心と体を癒やす、贅沢な時間を過ごせます。

まとめ:善徳寺で歴史と静寂に包まれる紅葉のひとときを

今回は、越中の小京都・城端に佇む名刹「善徳寺」の紅葉について、見どころや楽しみ方をご紹介しました。

500年以上の歴史が息づく荘厳な伽藍を、燃えるような赤や黄金色の木々が彩る光景は、他の名所では味わえない静寂と感動に満ちています。特に、黄金の絨毯を広げる大イチョウの存在感は圧巻の一言です。

夜には幻想的なライトアップに心癒やされ、一歩境内を出れば風情あふれる城端の町並み散策が楽しめる。そんな奥深い魅力を持つ善徳寺へ、ぜひ足を運んでみてください。

2025年の秋は、歴史と静寂に包まれながら、心洗われるような紅葉のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。

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