【2025】永源寺の紅葉の見頃時期、見どころを解説

2025年 永源寺の紅葉はいつ？見頃の時期とライトアップ情報

滋賀県東近江市に位置し、「湖東三山（ことうさんざん）」の一つとして知られる永源寺（えいげんじ）。古くから「もみじの里」と称される関西屈指の紅葉の名所であり、秋には静かな禅寺が燃えるような色彩に包まれます。特に夜間のライトアップは、その幻想的な美しさで多くの人々を魅了します。2025年の秋、この絶景を最高のタイミングで楽しむための見頃時期とイベント情報を詳しく解説します。

例年の見頃は11月上旬～11月下旬

永源寺の紅葉は、例年11月上旬頃から色づきが始まり、11月中旬から下旬にかけて見頃のピークを迎えます。鈴鹿山脈の麓、愛知川（えちがわ）の渓谷沿いに位置するため、比較的早い時期から色づきを楽しめるのが特徴です。カエデやモミジなど約3,000本もの木々が、歴史ある伽藍を鮮やかに彩ります。最も美しい時期を狙うなら、11月20日前後がおすすめです。

2025年の夜間ライトアップ期間と時間

永源寺の秋の最大イベントが、夜間の紅葉ライトアップです。照明に照らされた紅葉が、昼間とは全く違う幽玄な姿を見せ、多くの参拝者で賑わいます。

開催期間は、例年紅葉のピーク時期に合わせられます。過去の傾向から、2025年は11月上旬から11月下旬（もしくは12月上旬）にかけて開催される可能性が高いです。時間は、午後5時から午後8時30分まで（受付終了は午後8時）となるのが一般的です。

【重要】
（2025年10月8日現在）2025年のライトアップに関する公式発表はまだの場合があります。詳細な日程や時間については、10月下旬以降に永源寺の公式ウェブサイトや東近江市観光協会のサイトなどで必ず最新情報をご確認ください。

最新の色づき状況の確認方法

「一番美しい瞬間を逃したくない」という方は、お出かけ前にリアルタイムの色づき情報をチェックしましょう。最も信頼できる情報源は、臨済宗永源寺派大本山 永源寺の公式ウェブサイトです。シーズン中は、境内の紅葉の進み具合が写真付きで更新されることがあります。

また、「東近江市観光協会」のウェブサイトやSNS（Instagram、Facebookなど）でも、湖東三山の一つとして紅葉情報が発信されます。SNSで「#永源寺」や「#湖東三山」と検索すれば、最近訪れた人の投稿を見ることもでき、現地のリアルな雰囲気を知る上で大変参考になります。

永源寺とは？「もみじの里」として知られる湖東三山の一つ

永源寺（えいげんじ）は、滋賀県東近江市の山間、愛知川（えちがわ）の渓谷沿いに佇む、歴史ある禅寺です。古くから紅葉の名所として知られ、秋には「もみじの里」の名にふさわしい、燃えるような景色が広がります。紅葉狩りに訪れる前に、永源寺が持つ歴史的な背景を知ることで、その美しさをより深く感じることができるでしょう。

約700年の歴史を持つ臨済宗永源寺派の大本山

永源寺の創建は、約660年前の1361年（康安元年）、近江の守護大名であった佐々木氏頼（うじより）が、高名な禅僧・寂室元光（じゃくしつげんこう）禅師を招いて開いたのが始まりです。全国に120以上の末寺を持つ、臨済宗永源寺派の大本山という非常に格式の高いお寺であり、多くの修行僧がこの地で厳しい禅の修行に励んできました。

戦国時代には織田信長の焼き討ちによって伽藍の多くを焼失するという悲劇に見舞われましたが、江戸時代に再興され、現在に至るまで法灯を守り続けています。

愛知川（えちがわ）沿いに広がる美しい伽藍

永源寺は、琵琶湖の東側、「湖東（ことう）」エリアに位置し、西明寺（さいみょうじ）、金剛輪寺（こんごうりんじ）と共に「湖東三山（ことうさんざん）」の一つに数えられています。これら三つのお寺はいずれも紅葉の名所として知られ、秋には多く観光客が三山めぐりを楽しむために訪れます。

永源寺の境内は、鈴鹿山脈から流れる愛知川の清流に沿うように広がっており、山と川の自然に溶け込むように伽藍が配置されているのが特徴です。渓谷の地形を活かしたその景観は、訪れる人々に深い安らぎと感動を与えてくれます。

永源寺の紅葉、4つの絶景見どころポイント

「もみじの里」と称される永源寺の境内には、秋になると息をのむほど美しい景色が広がります。渓谷の地形を活かした伽藍と、約3,000本ものカエデやモミジが織りなす風景は、どこを切り取っても絵になります。ここでは、永源寺の紅葉を訪れた際に絶対に外せない、4つの絶景見どころポイントをご紹介します。

見どころ①：紅葉のトンネルが続く「百二十段の石段」

総門をくぐり、本堂へと続く参道には「羅漢坂」と呼ばれる120段の石段があります。この石段の両脇にはカエデの木々が生い茂り、見頃の時期になると頭上を覆い尽くすかのように枝を伸ばし、見事な「紅葉のトンネル」を作り出します。落ち葉で敷き詰められた石段を一段一段登るごとに、赤や黄色に輝く葉の間から木漏れ日が差し込み、幻想的な雰囲気に包まれます。永源寺の紅葉を象徴する、最大の見どころの一つです。

見どころ②：山門（総門）と紅葉が織りなす「額縁」の風景

愛知川沿いの駐車場から、まず参拝者を出迎えてくれるのが、風格のある「総門（山門）」です。この門の向こう側に見える、鮮やかに色づいた紅葉の景色は、まるで一枚の絵画のよう。門の四角い空間が「額縁」となり、その奥に広がる色彩豊かな秋の風景を、より一層引き立ててくれます。

多くの人がここで足を止め、写真を撮る人気のスポットです。門をくぐる前に、まずはこの「額縁の風景」を楽しんで、これから始まる紅葉の世界への期待感を高めましょう。

見どころ③：本堂（方丈）から眺める庭園の紅葉

120段の石段を登りきった先にあるのが、永源寺の中心となる「本堂（方丈）」です。禅寺らしい静寂と清らかな空気に満ちたこの場所からは、美しく手入れされた庭園と、その向こうに広がる紅葉の景色を眺めることができます。縁側に座って、静かに庭園と向き合えば、日々の喧騒を忘れ、心が洗われるような穏やかな時間を過ごせるでしょう。燃えるような紅葉の美しさと、禅寺の静寂が融合した、永源寺ならではの空間です。

見どころ④：ライトアップで浮かび上がる幻想的な夜の紅葉

夜間ライトアップは、永源寺の秋のもう一つの顔です。照明に照らされた紅葉は、昼間の太陽光の下で見るのとは全く違う、妖艶で幻想的な姿を見せてくれます。特に、紅葉のトンネルとなっている石段がライトアップされる様子は圧巻です。漆黒の闇の中に、赤や黄色の葉が光を浴びて浮かび上がる光景は、まるで夢の世界に迷い込んだかのよう。冷たく澄んだ秋の夜の空気の中で、幽玄な美しさをじっくりと堪能してください。

永源寺の拝観料と拝観時間

美しい紅葉で知られる永源寺は、その景観を維持・管理するために拝観料が必要です。特に、秋の紅葉シーズンや夜間ライトアップ期間中は、通常期と料金が異なる場合がありますので、訪れる前にしっかりと確認しておきましょう。ここでは、拝観料と拝観時間に関する情報をご紹介します。

拝観料（昼間・夜間ライトアップ）

永源寺の拝観料は、紅葉シーズンである秋季に特別料金が設定されます。また、夜間ライトアップは昼間の拝観とは別料金（入れ替え無し）となるのが一般的です。

■ 秋季の拝観料（昼間）

• 大人：500円
• 中学生：300円
• 小学生：100円

■ 夜間ライトアップ拝観料

• 大人：500円
• 中学生以下：無料

昼間から滞在し、一度も外へ出ずにそのまま夜間ライトアップを見る場合でも、午後5時を過ぎると、追加で夜間拝観料が必要となりますのでご注意ください。（※料金は変更される場合がありますので、公式サイトで最新情報をご確認ください。）

拝観時間と注意点

拝観時間も、通常期とライトアップ期間中で異なります。

■ 通常の拝観時間

• 午前9時 ～ 午後4時

■ 紅葉ライトアップ期間中の拝観時間

• 昼間の拝観：午前9時 ～ 午後4時（受付終了）
• 夜間ライトアップ：午後5時 ～ 午後8時30分（受付終了は午後8時）

【注意点】
永源寺の境内、特に本堂へと続く石段は、日没後は非常に暗くなります。足元も不安定な場所があるため、ライトアップの時間帯に訪れる際は、歩きやすい靴で、足元に十分注意して散策してください。懐中電灯などがあると、より安心です。

永源寺へのアクセス・駐車場情報

滋賀県東部の山間に位置する永源寺。紅葉シーズン中は多くの観光客が訪れるため、アクセス方法の事前確認は欠かせません。特に週末は周辺道路が混雑しますので、時間に余裕を持った計画が大切です。ここでは、車と公共交通機関、それぞれのアクセス方法と駐車場の情報について詳しく解説します。

車でのアクセスと最寄りIC

永源寺へは、車でのアクセスが最も一般的です。最寄りのインターチェンジは、名神高速道路の「八日市IC」です。

名神高速道路「八日市IC」から約20分
ICを降りた後、国道421号線（八風街道）を東へ進みます。道中には案内看板も多く、比較的わかりやすいルートです。紅葉シーズンの週末は、この国道421号線や永源寺周辺の道路が大変混雑するため、通常より時間がかかることを見越しておきましょう。

駐車場の場所・料金と紅葉シーズンの混雑状況

永源寺周辺には、複数の有料駐車場が用意されています。参道入口に近い駐車場と、少し離れた場所にある大規模な駐車場があります。

■ 料金

• 駐車料金：1回 500円程度

【注意点】
紅葉シーズンの土日祝日は、お寺に近い駐車場は午前中の早い時間に満車となります。駐車場待ちの渋滞も発生するため、早めに到着するか、次に紹介する公共交通機関（特に紅葉シャトルバス）の利用を検討するのが賢明です。

公共交通機関でのアクセス（紅葉シャトルバス情報）

渋滞を避けたい方には、公共交通機関の利用がおすすめです。特に、紅葉シーズンには便利な直通バスが運行されます。

■ 紅葉シーズン限定「湖東三山シャトルバス」
例年、紅葉の見頃に合わせて、JR「彦根駅」や近江鉄道「八日市駅」などから、永源寺を含む湖東三山を巡る便利なシャトルバスが運行されます。乗り換えなしでアクセスでき、渋滞の心配も少ないため、非常におすすめです。運行日や料金、時刻表の詳細は、必ず事前に近江鉄道バスや東近江市観光協会のウェブサイトで確認してください。

■ 路線バスを利用する場合
近江鉄道「八日市駅」から、近江鉄道バスの「永源寺車庫」行きに乗車し、終点で下車（所要時間約35分）。そこから徒歩約15分です。ただし、シャトルバスに比べて運行本数が少ないため、注意が必要です。

あわせて巡りたい！湖東三山（西明寺・金剛輪寺）の紅葉

永源寺を訪れるなら、ぜひ一緒に巡りたいのが、同じく紅葉の名所として名高い「西明寺（さいみょうじ）」と「金剛輪寺（こんごうりんじ）」です。これら三つのお寺は、琵琶湖の東側「湖東（ことう）」エリアに位置することから「湖東三山」と総称され、秋には三山めぐりを楽しむ多くの観光客で賑わいます。それぞれに個性的な魅力があり、一日で三つの絶景を堪能できます。

西明寺（さいみょうじ）の「不断桜」と紅葉

湖東三山の北端に位置する「西明寺」は、国宝の第一号に指定された本堂を持つ由緒あるお寺です。秋になると、鮮やかな紅葉と、秋にも花を咲かせる珍しい「不断桜（ふだんざくら）」の白やピンクの花が同時に見られることで有名です。燃えるような紅葉と、可憐な桜の花の競演は、他ではなかなか見ることのできない、非常に貴重で美しい光景です。

金剛輪寺（こんごうりんじ）の「血染めのもみじ」

湖東三山の中心に位置する「金剛輪寺」は、本堂まで続く長い石段の参道が、秋になると真っ赤なもみじのトンネルに変わります。その美しさは「血染めのもみじ」と称されるほど。境内全体で約1,000本ものもみじが一斉に色づく様は圧巻で、国宝の本堂や三重塔といった歴史的建造物と深紅の紅葉が織りなす景観は、見応え十分です。

湖東三山めぐり共通拝観券・シャトルバスについて

紅葉シーズンには、これら三つのお寺をお得に、そして便利に巡ることができる「湖東三山めぐり共通拝観券」が販売されることがあります。また、JR彦根駅や近江鉄道八日市駅などから三山を結ぶ「湖東三山シャトルバス」も運行され、車の運転や駐車場の心配なく、効率的に三つの紅葉名所を巡ることができます。これらの情報は、東近江市観光協会や近江鉄道バスの公式サイトで発表されますので、ぜひ活用を検討してみてください。

まとめ：禅寺の静寂と紅葉の美しさに心癒やされる旅へ

今回は、2025年の永源寺の紅葉について、見頃の時期から見どころ、アクセス、そして一緒に巡りたい湖東三山の情報まで詳しくご紹介しました。

「もみじの里」の名にふさわしく、約3,000本もの木々が境内を鮮やかに染め上げる永源寺。その魅力は、臨済宗の大本山としての厳かで静寂な雰囲気と、燃えるような紅葉の美しさが完璧に調和している点にあります。紅葉のトンネルと化した石段を登り、本堂から静かに庭園を眺める時間は、日々の喧騒を忘れさせてくれる、まさに「癒やし」のひとときです。

見頃は11月上旬から11月下旬。特に、夜のライトアップでは、昼間とは全く違う幽玄で幻想的な世界が広がります。また、せっかくなら湖東三山を巡るシャトルバスなどを利用して、それぞれに個性豊かな紅葉の名刹を一日で満喫するのもおすすめです。

この記事を参考に、ぜひ2025年の秋は、禅寺ならではの静けさの中で、心洗われるような美しい紅葉の旅へと出かけてみてはいかがでしょうか。