【2025】京都市周辺の紅葉スポット5選｜見頃の時期も解説

2025年最新｜京都の紅葉の見頃時期はいつ？

2025年の秋、世界中から人々が訪れる古都・京都で紅葉狩りを計画しているなら、まず最初に知っておきたいのが「いつが見頃なのか」という点でしょう。京都の紅葉は、その美しさもさることながら、「見頃の時期がエリアによって異なり、長期間楽しめる」のが大きな魅力です。

まず、京都の紅葉の全体的な傾向として、例年のピークは11月中旬から12月上旬となります。東北や北アルプスなどの山岳地帯に比べると、見頃の訪れはかなり遅めです。これは、京都が盆地であるため、秋が深まり朝晩の冷え込みが本格化するまでに時間がかかるためです。

しかし、「京都」と一口に言っても、標高の高い山間部から市街地中心部まで様々。紅葉前線は、北部の山々からゆっくりと時間をかけて市内へと下りてきます。この「紅葉のリレー」を理解しておくことが、最高の紅葉狩りプランを立てる鍵となります。

エリア別（洛北・嵐山・東山など）の見頃カレンダー

2025年の紅葉を楽しむための、エリア別見頃目安カレンダーです。（※あくまで例年の傾向です。2025年の気候により前後する可能性がありますので、お出かけ前には最新情報をご確認ください。）

このように、11月上旬に洛北から始まり、中旬から下旬にかけて市内全域がピークを迎え、12月上旬に洛南で見納めとなるのが京都の紅葉の一般的な流れです。2025年の秋は、最新の紅葉情報をチェックしながら、訪れるエリアを選んでみてはいかがでしょうか。

【2025年】京都市内・周辺のおすすめ紅葉スポット5選

紅葉シーズン、京都には数え切れないほどの美しい名所が存在します。その中でも、一度は訪れたい「王道」とも言えるスポットは、歴史ある建造物と紅葉が織りなす、まさに息をのむような絶景を誇ります。ここでは、2025年の秋にぜひ訪れてほしい、京都市内・周辺の代表的な紅葉スポットを厳選して5つご紹介します。

1. 永観堂（禅林寺）｜「もみじの永観堂」！ライトアップも必見

古今和歌集で「もみじの永観堂」と詠まれて以来、秋の美しさで知られる名刹中の名刹。約3,000本ものモミジやカエデが、池泉回遊式庭園や、境内を覆い尽くすように色づきます。

例年の見頃時期

11月中旬～11月下旬

紅葉の特徴と見どころ

最も高い場所にある「多宝塔（たほうとう）」周辺から見下ろす紅葉や、「放生池（ほうじょういけ）」の水面に映り込む「逆さ紅葉」は圧巻の一言。例年開催される秋の寺宝展とあわせた夜間ライトアップは、昼間とは異なる幽玄な世界が広がり、必見です。（※拝観料・ライトアップ拝観料は別途）

アクセス・拝観情報

市バス「南禅寺・永観堂道」下車徒歩約3分。地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分。紅葉シーズンは大変混雑します。

2. 東福寺｜通天橋から見下ろす"紅葉の海"

臨済宗東福寺派の大本山。京都でも随一の人気を誇る紅葉の名所です。境内を流れる洗玉澗（せんぎょくかん）という渓谷には、カエデの木々が植えられており、本堂と開山堂を結ぶ「通天橋（つうてんきょう）」から見下ろす景色は、まるで「紅葉の海」のようです。

例年の見頃時期

11月下旬～12月上旬

紅葉の特徴と見どころ

通天橋から眺める紅葉はもちろんのこと、通天橋を外から眺める「臥雲橋（がうんきょう）」からの景色も絶好の写真スポット。葉先が三つに分かれ黄金色に輝く「通天モミジ」と呼ばれるカエデも見どころです。（※通天橋・開山堂は拝観料別途）

アクセス・拝観情報

JR奈良線・京阪本線「東福寺駅」から徒歩約10分。紅葉シーズンは非常に混雑し、通天橋・臥雲橋での写真撮影が制限される場合があるためご注意ください。

3. 嵐山（渡月橋・天龍寺）｜"日本屈指の景勝地"！山と川が織りなす錦秋

京都を代表する景勝地・嵐山。平安貴族たちも愛したこの地は、秋になると山全体が錦に染まり、桂川（大堰川）にかかる「渡月橋（とげつきょう）」と共に、雄大な紅葉風景を創り出します。

例年の見頃時期

11月中旬～11月下旬

紅葉の特徴と見どころ

渡月橋からの眺めはもちろん、世界遺産「天龍寺」の「曹源池庭園（そうげんちていえん）」は、嵐山を借景（しゃっけい）としており、計算され尽くした庭園美と紅葉の調和が楽しめます。また、トロッコ列車や保津川下り（亀岡方面から）で渓谷の紅葉を楽しむのも一興です。

アクセス・周辺情報

JR嵯峨野線「嵯峨嵐山駅」、京福電鉄（嵐電）「嵐山駅」、阪急嵐山線「嵐山駅」と、複数のアクセス方法があります。周辺は広いため、時間に余裕を持った散策がおすすめです。

4. 清水寺｜"清水の舞台"と紅葉の絶景！ライトアップも人気

「清水の舞台から飛び降りる」の語源となった、国宝の本堂「清水の舞台」で世界的に有名な寺院。舞台の下に広がる錦雲渓（きんうんけい）の谷が、約1000本のモミジで真っ赤に染まります。

例年の見頃時期

11月下旬～12月上旬

紅葉の特徴と見どころ

舞台から見下ろす紅葉の海も圧巻ですが、奥の院から眺める「清水の舞台と紅葉」の構図はまさに絶景。例年開催される夜間特別拝観（ライトアップ）では、音羽の滝筋に放たれる青い一筋の光と共に、幻想的に照らされた紅葉が楽しめます。（※拝観料別途）

アクセス・拝観情報

JR「京都駅」から市バスで約15分、「五条坂」または「清水道」下車、徒歩約10分。清水坂は終日多くの人で賑わいます。

5. 金閣寺（鹿苑寺）｜"黄金の舎利殿"と紅葉の豪華なコントラスト

鏡湖池（きょうこち）に映り込む黄金の「舎利殿（しゃりでん）」があまりにも有名な金閣寺（正式名称は鹿苑寺）。紅葉の名所として単体で語られることは少ないですが、秋にしか見られない特別な美しさがあります。

例年の見頃時期

11月下旬～12月上旬

紅葉の特徴と見どころ

舎利殿の「黄金色」、背後の「緑色」の松、そして周囲を彩る「赤色・黄色」の紅葉。この豪華絢爛な色彩のコントラストが、鏡湖池の水面に映り込む様は圧巻です。他の名刹とは一線を画す、華やかな秋の風景を楽しめます。（※拝観料別途）

アクセス・拝観情報

JR「京都駅」から市バスで約40分、「金閣寺道」下車。アクセスにやや時間がかかるため、計画的に訪れることをおすすめします。

目的別！京都の紅葉スポット選びのポイント

世界屈指の紅葉名所である京都。その魅力は多岐にわたり、どの寺社も素晴らしい景色を誇ります。「たくさんありすぎて、どこから行けばいいの？」と迷ってしまう方のために、ここでは目的や「見たい風景」に応じたおすすめの紅葉スポット選びのポイントをご紹介します。あなたの理想の秋旅を計画するための参考にしてください。

ライトアップ（夜間特別拝観）を楽しみたいなら

「昼間の鮮やかな紅葉だけでなく、秋の夜長に幻想的な雰囲気を楽しみたい」という方にとって、京都はまさに最高の場所です。多くの寺社で夜間特別拝観（ライトアップ）が実施されます。その中でも特におすすめなのが、「永観堂（禅林寺）」です。約3,000本のモミジが光に照らし出され、特に放生池の水面に映り込む「逆さ紅葉」は、息をのむほどの美しさです。また、「清水寺」も外せません。ライトアップされた「清水の舞台」と、眼下に広がる紅葉の海、そして京都市街の夜景が織りなす光景は圧巻の一言。他にも「高台寺」や「嵐山花灯路」（開催時期注意）など、選択肢が非常に豊富です。（※ライトアップの実施有無・期間・拝観料は必ず事前に公式サイトでご確認ください）

"紅葉の絨毯"（散りもみじ）の絶景を狙うなら

見頃のピークを過ぎた後、散ったモミジが地面を真っ赤に染め上げる「散りもみじ」また「紅葉の絨毯」も、京都の秋のもう一つの楽しみ方です。この風景を狙うなら、見頃のピークが過ぎた11月下旬から12月上旬がチャンス。特におすすめなのが「東福寺」です。通天橋から見下ろす渓谷「洗玉澗」が、散ったカエデの葉で真っ赤に埋め尽くされる光景は圧巻です。また、洛北の「神護寺」（じんごじ）も、長い石段の参道が紅葉の絨毯となることで知られています。「永観堂」の苔むした庭に散り敷く紅葉も風情があります。

混雑を避けて比較的静かに楽しみたい穴場は？

紅葉シーズンの京都は、世界中からの観光客で大変な混雑となります。特に清水寺や東福寺、嵐山といった超人気スポットは、日中、歩くのも困難なほどです。少しでも静かに紅葉を鑑賞したいなら、早朝の拝観開始直後（朝8時台など）を狙うのが鉄則です。または、中心部から少し離れたスポットを選ぶのも良いでしょう。例えば、洛北の「神護寺」や「三千院」（大原）は、市内中心部よりは比較的落ち着いて鑑賞できる傾向にあります。また、東福寺の塔頭（たっちゅう）である「光明院（こうみょういん）」は、"虹の苔寺"とも呼ばれ、手入れの行き届いた美しい庭園を、東福寺本堂の喧騒を離れて静かに楽しめるところとして知られています。

京都の紅葉狩りに行く前にチェック！服装と持ち物

世界中を魅了する古都・京都の紅葉。その息をのむような美しい景色を心ゆくまで満喫するためには、実は「服装」と「持ち物」の準備が非常に重要になります。なぜなら、紅葉シーズンの京都は「盆地特有の厳しい冷え込み」と「世界的な観光地ゆえの大混雑」という、二つの大きな特徴があるからです。「昼間は暖かかったのに、夜のライトアップは寒すぎて楽しめなかった…」「混雑で疲れてしまった…」ということのないよう、出発前に万全の準備を整えましょう。

気温と服装の目安（盆地特有の底冷えに注意）

京都の紅葉シーズンである11月中旬から12月上旬は、晩秋から初冬へと移り変わる時期です。日中は15℃前後まで上がり、日差しがあればポカポカと暖かく感じられることも少なくありません。しかし、京都が盆地であることを忘れてはいけません。日が暮れると放射冷却によって気温が急降下。特に、永観堂や清水寺などで夜間ライトアップを楽しむ場合は、気温が5℃以下になることも珍しくなく、「底冷え（そこびえ）」と呼ばれる厳しい寒さが身に沁みます。

そこで鉄則となるのが、着脱して体感温度を調節しやすい「重ね着（レイヤリング）」です。速乾性のあるインナー（ヒートテックなど）の上に、フリースやセーターを重ね、アウターには風を通しにくいジャケットやコートを羽織るのが基本スタイル。ライトアップ鑑賞時には、これに加えてマフラー、手袋、ニット帽、そして使い捨てカイロといった冬用の防寒具も必ず準備しましょう。

また、京都観光は非常によく歩きます。寺社の境内は広く、石段や砂利道、坂道も多いため、足元は歩き慣れたスニーカーやウォーキングシューズが必須です。ヒールのある靴は避け、落ち葉で滑りやすい場所もあるため、靴底がしっかりしたものだとより安全です。

あると便利な持ち物リスト（混雑対策も）

服装以外にも、京都の紅葉狩りを快適にするためのアイテムがあります。特に「混雑対策」を意識した持ち物が役立ちます。

• モバイルバッテリー：美しい景色の撮影や、地図アプリでの検索、混雑情報のチェックなどでスマートフォンの使用頻度が上がります。さらに、寒いとバッテリーの消耗が早くなるため、大容量のものが一つあると安心です。
• 現金（特に小銭）：京都の寺社の多くは、拝観料の支払いが現金のみです。また、バスの乗車時（お釣りの出ない場合あり）やお賽銭など、小銭が必要な場面も多々あります。スムーズに行動できるよう、千円札や小銭を多めに用意しておきましょう。
• リュックサック（両手が空くバッグ）：大混雑の中では、片手がふさがるバッグは不便です。また、寺社の石段を上る際や、写真を撮る際にも両手が空くリュックサックやショルダーバッグが便利です。
• 温かい飲み物（保温ボトル）：底冷えする京都。ライトアップの待ち時間や、境内のベンチで一休みする際に、温かい飲み物が入った水筒（魔法瓶）があると、心も体も温まります。
• 折りたたみ傘：秋の天気は変わりやすいため、小型のものを常備しておくと安心です。
• 休足シート・湿布薬：予想以上によく歩くのが京都観光です。ホテルに帰って足の疲れを取るために、休足シートや湿布薬があると翌日も元気に観光できます。

これらの準備を万全にして、2025年の京都の秋を快適に満喫してください。

まとめ：2025年は世界が恋する古都・京都の紅葉を満喫しよう

今回は、2025年の秋に訪れたい、京都市内・周辺のおすすめ紅葉スポット5選として、「もみじの永観堂」と呼ばれる「永観堂」、"紅葉の海"が圧巻の「東福寺」、山水画のような景勝地「嵐山」、"清水の舞台"が錦に染まる「清水寺」、そして黄金の舎利殿とのコントラストが豪華な「金閣寺」をご紹介しました。これらは数ある京都の名所の中でも、まさに「王道」と呼ぶにふさわしい場所ばかりです。

京都の紅葉が世界中の人々を魅了してやまないのは、単に木々が色づくからだけではありません。計算され尽くした日本庭園、何百年もの時を刻んできた荘厳な寺社仏閣、そして風情ある街並みといった「歴史文化」と「自然の美」が完璧に融合し、他では決して見ることのできない幽玄で雅な秋景色を創り出しているからです。

見頃は、例年11月中旬から12月上旬と、比較的遅め。洛北の山々から色づき始め、徐々に市街地へと紅葉前線が下りてくるため、訪れる時期やエリアを選べば、長い期間にわたって楽しむことができます。特に、永観堂や清水寺をはじめとする多くの寺社で開催される「夜間ライトアップ」は、昼間とは全く違う幻想的な世界が広がり、京都の秋の夜長を彩る最大の魅力の一つです。

ただし、その比類なき美しさゆえに、紅葉シーズンの京都は「世界的な大混雑」と「盆地特有の厳しい底冷え」との戦いでもあります。この二つを制する者が、京都の紅葉を真に制すると言っても過言ではありません。この記事を参考に、あなたの興味や旅のスタイルに合わせたプランを練ることはもちろん、体温調節のしやすい暖かい服装（特にライトアップ鑑賞時は真冬並みの防寒具）、そして歩きやすい靴、モバイルバッテリー、十分な現金（小銭含む）といった持ち物の準備を万全にして臨んでください。混雑を避けるための「早朝拝観」も非常に有効な戦略です。

万全の準備と計画が、心に残る素晴らしい旅へと繋がります。歴史が色づき、古都が一年で最も輝く季節。2025年はぜひ、魅力あふれる京都を訪れ、世界が恋する圧巻の紅葉を心ゆくまで満喫してみてはいかがでしょうか。