【2025年最新】平庭高原の紅葉の見頃はいつからいつまで?

岩手県の北部、久慈市山形町と葛巻町にまたがる「平庭高原(ひらにわこうげん)」。ここは、日本一の規模を誇る約31万本の白樺(しらかば)美林が広がる、国内でも非常に珍しい景勝地です。
一般的な紅葉名所とは一線を画し、平庭高原の秋は、白い幹肌を持つ白樺の木々が一斉に黄金色に輝く「黄葉(おうよう)」が主役となります。もちろん、カエデやナナカマドなどの「紅葉」も加わり、他では決して見ることのできない幻想的なコントラストを生み出します。
2025年にこの白樺の高原への訪問を計画されている方へ、最も重要な「見頃の時期」について、最新状況を含めて詳しく解説します。
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2025年の見頃ピーク予想(例年の傾向)
平庭高原は標高約800mに位置しており、岩手県内でも比較的早めに紅葉シーズンを迎えます。ブナやナラの森とは異なる、白樺林ならではの鮮やかな色づきが特徴です。
例年の傾向では、10月上旬から白樺の葉が黄色く色づき始め、10月中旬から下旬にかけてピークを迎えます。カエデなどの赤色もこの時期に最盛期を迎えるため、高原全体が最もカラフルになる時期です。
- 色づき始め(目安):10月上旬
- 見頃ピーク(目安):10月中旬 ~ 10月下旬
- 落葉始め(目安):11月上旬
2025年も秋の冷え込みは順調に進んでおり、例年通りのスケジュールで紅葉前線が訪れています。
現在の色づき状況と最新情報(※随時更新)
紅葉の色づきは、その年の秋口の気温や日照時間に大きく左右されます。お出かけ前には、必ず最新情報を確認しましょう。
【2025年10月21日 現在の状況】
平庭高原の紅葉・黄葉は、現在まさに「見頃の最盛期」を迎えています!
白樺の葉は鮮やかな黄金色に輝き、カエデ類の赤もピークに達しています。今週末(10月25日・26日)は、雨や強風がなければ、2025年で最も美しい「白・黄・赤」のコントラストを楽しめる絶好のタイミングとなりそうです。
リアルタイムな情報は、「久慈市観光物産協会」のウェブサイトや、平庭高原周辺施設(平庭山荘など)の公式SNS(XやInstagram)で発信されます。「#平庭高原」でのSNS検索も、直近の訪問者の写真が見られるため非常に参考になります。
白樺の「黄葉」とカエデの「紅葉」で異なる見頃
平庭高原の秋の美しさの秘密は、主役である「白樺」にあります。
一般的な紅葉名所がブナやナラの黄葉(褐色に近い黄色)が中心であるのに対し、平庭高原は31万本の白樺が一斉に、透き通るようなレモンイエローから黄金色に染まります。これが「黄葉」の主役です。
そして、その白樺の白い幹と黄金色の葉がキャンバスとなり、そこにカエデ、ナナカマド、ウルシといった木々が燃えるような「赤色」を差し色のように加えていきます。
これら「黄葉」と「紅葉」のピークが、例年10月中旬から下旬にかけて同時に訪れるため、白い幹肌、黄金色の葉、燃えるような赤、そして常緑樹の緑が織りなす、他に類を見ない鮮烈な風景が生まれるのです。この独特の色彩こそが、平庭高原の秋の最大の魅力と言えるでしょう。
平庭高原の紅葉の見どころ5選【日本一の白樺美林】
平庭高原の紅葉は、特定の場所に密集しているのではなく、標高800mの広大な高原全体に広がっています。その中でも、日本一の白樺美林が織りなす「白・黄・赤」のコントラストを最も美しく感じられる、必見のビュースポットが存在します。ドライブで楽しむ場所から、実際に歩いて体感できる場所まで、5つの見どころを厳選してご紹介します。
① 白樺の美林|31万本!日本一の白樺林が黄金色に染まる
平庭高原の紅葉を語る上で、何よりもまず外せないのが、約31万本を誇る「日本一の白樺美林」そのものです。高原を縦断する道路の両脇に、どこまでも続くかのように白樺の木々が立ち並んでいます。
見頃のピークを迎えた今(10月下旬)、この白樺の葉が一斉に鮮やかな黄金色に染まっています。白い幹肌、黄金色の葉、そして抜けるような高原の青空が織りなすコントラストは、まるで北欧の風景画の中に迷い込んだかのような幻想的な美しさです。一般的な紅葉とは全く異なる、この高原ならではの色彩をまずは存分に味わってください。
② 展望台(あずまや)|高原を一望する絶景パノラマスポット
高原の美しさを車窓から眺めるだけでなく、ぜひその全体像を見渡してみてください。高原内には「平庭高原展望台」として、高台にあずまや(東屋)が設置されています。
ここからは、眼下に広がる31万本の白樺林と、そこに点在するカエデ類の赤色をパノラマで一望することができます。まさに「黄金色の海」といった表現がふさわしい絶景です。高原の広大さと、白樺林の規模の大きさを実感できる、絶好の写真撮影スポットでもあります。
③ しらかばの小径(こみち)|黄葉のトンネルを歩く散策コース
ドライブで通り過ぎるだけではもったいない、という方には、白樺林の中を実際に歩ける散策路「しらかばの小径」がおすすめです。平庭山荘やレストハウス周辺からアクセスできます。
林の中に一歩足を踏み入れると、見上げれば黄金色の「黄葉のトンネル」、足元は白樺の落ち葉でできた「黄色の絨毯」が広がります。カサカサという落ち葉を踏む音、高原の澄んだ空気、木漏れ日のきらめきを五感で感じることができます。
遊歩道は比較的平坦で歩きやすく整備されているため、本格的な登山装備は不要で、気軽に森林浴と紅葉狩りを楽しめます。白樺の白い幹に囲まれた空間は、不思議なほどの静けさと癒やしを与えてくれます。
④ 森のこだま館・ビジターセンター|散策の拠点と休憩スポット
平庭高原の中間地点、レストハウスの近くには「森のこだま館(平庭高原ビジターセンター)」があります。ここは、平庭高原の自然や白樺について学べる展示室や、研修室などを備えた施設です。
紅葉狩りの合間に立ち寄り、高原の成り立ちを知ることで、目の前に広がる白樺林の価値をより深く理解することができます。広い駐車場やお手洗いも完備されているため、ドライブの休憩所として、また「しらかばの小径」散策の拠点としても最適です。
⑤ ドライブウェイ(県道29号線)|車窓から楽しむ紅葉
平庭高原の紅葉は、高原を縦断する県道29号線(久慈葛巻線)を車で走るだけでも存分に楽しめます。この道路は、約15kmにわたって白樺林が続く、国内でも有数の絶景ドライブコースです。
カーブを曲がるたびに、白樺の「白・黄」とカエデの「赤」が織りなす美しい風景が次々と車窓に飛び込んできます。特に日差しが斜めに差し込む時間帯は、白樺の幹や黄金色の葉が輝き、ドライブの爽快感は格別です。
ただし、あまりの美しさに脇見運転にならないよう十分注意してください。車を停める際は、必ずレストハウスや平庭山荘などの指定された駐車スペースを利用しましょう。
平庭高原の紅葉を120%楽しむためのポイント
日本一の白樺美林が黄金色に輝く平庭高原。その幻想的な風景を最大限に満喫するためには、いくつかの準備と知っておくべき情報があります。特に標高800mの高原ならではの「気候」への対策と、現地の「イベント・混雑状況」をしっかり押さえておきましょう。
紅葉狩りに適した服装と持ち物【防寒対策は必須】
最も重要なポイントが「服装」です。紅葉が見頃を迎えている今(10月下旬)、平庭高原はすでに冬の入口と言っても過言ではありません。標高約800mの気候を甘く見てはいけません。
久慈市や盛岡市の市街地と比べ、気温は常に5度~10度近く低いと考えてください。日中でも10度を下回ることが多く、朝晩は氷点下まで冷え込むこともあります。
【服装のポイント】
- アウター(上着):必須です。フリースや薄手のダウンジャケット、風を通さないマウンテンパーカーなど、初冬に対応できる防寒着を用意してください。
- インナー:ヒートテックなどの保温インナーに、長袖シャツやセーターを重ね着(レイヤリング)し、体温調節ができるようにしましょう。
- 靴:「しらかばの小径」などを散策する場合、遊歩道は整備されていますが、落ち葉が積もり、霜や朝露で非常に滑りやすくなっています。スニーカーでも可能ですが、安全に楽しむためには滑りにくいトレッキングシューズや防水性のある靴がおすすめです。
- 防寒小物:手袋、ニット帽、マフラーやネックウォーマー。これらがあるだけで体感温度が大きく変わります。特に風が吹くと耳や手が冷えるため、ぜひ持参してください。
- その他:使い捨てカイロ、温かい飲み物を入れた水筒なども重宝します。
平庭高原まつり(紅葉)のイベント情報(2025年)
平庭高原では、四季折々にイベントが開催されます。春の「つつじまつり」が有名ですが、秋にも紅葉に合わせてイベントが行われます。
2025年の紅葉シーズンのメインイベントである「平庭闘牛大会もみじ場所」は、先週末の10月19日(日)に開催されました。残念ながらこちらのイベントは終了してしまいましたが、これは同時に、高原の紅葉がピークを迎えた証でもあります。
今週末(10月25日・26日)は、イベントの喧騒がなく、紅葉のピーク自体を静かに楽しめる絶好のタイミングと言えます。日本一の白樺林が最も輝く瞬間を、ぜひゆっくりとご自身のペースで満喫してください。
混雑状況と回避のコツ(駐車場・時間帯)
平庭高原は、京都や日光のような全国的に有名な紅葉名所とは異なり、「大渋滞」や「人混みで歩けない」といった事態になることは非常に稀です。広大な敷地に見どころが点在しているため、比較的ゆったりと紅葉を楽しめます。
ただし、紅葉がピークを迎えている今週末(10月25日・26日)の昼食時(午前11時半~午後1時半頃)は、食事や休憩が集中する「平庭高原レストハウス」や「平庭山荘」の駐車場が一時的に混み合う可能性があります。
【混雑回避のコツ】
- 平日に訪れる:可能であれば、最も確実な方法です。
- 時間帯をずらす:午前中の早い時間(午前10時頃まで)に到着するか、ランチタイムを過ぎた午後2時以降に食事処を利用するとスムーズです。
駐車場は「レストハウス」「平庭山荘」「森のこだま館(ビジターセンター)」などに分散して整備されています。もし一箇所が混んでいても、少し移動すれば停められる場所が見つかる可能性が高いので、焦らずに安全運転を心がけましょう。
紅葉狩りの後に立ち寄りたい!周辺のグルメ&温泉
平庭高原の紅葉狩りは、標高800mの澄んだ空気の中で行うため、散策を終える頃には体がひんやりと冷えていることも多いでしょう。そんな時に嬉しいのが、温かい食事と温泉です。
高原内には、岩手ならではの絶品グルメを味わえるレストランや、冷えた体を芯から温めてくれる温泉施設が完備されています。紅葉の余韻に浸りながら、ぜひ立ち寄りたいおすすめスポットを2つご紹介します。
① 平庭山荘|名物「短角牛」グルメと日帰り入浴
平庭高原の紅葉狩りにおいて、拠点となるのが宿泊施設「平庭山荘」です。ここは宿泊だけでなく、レストランと日帰り入浴施設が充実しており、紅葉狩り客のオアシスとなっています。
【グルメ:名物「いわて短角牛」】
平庭高原が位置する久慈市山形町は、「いわて短角牛」の産地として有名です。赤身が多く、ヘルシーで肉本来の旨味が濃いのが特徴です。平庭山荘のレストラン「やまぼうし」では、この短角牛を使ったステーキや焼肉、ハンバーグなどを味わうことができます。紅葉の絶景でお腹を空かせた後に味わう地元のブランド牛は、まさに格別です。
【温泉:日帰り入浴「まつのゆ」】
散策で冷えた体には、何といっても温泉です。平庭山荘には日帰り入浴が可能な温泉「まつのゆ」が併設されています。広々とした大浴場やサウナ、露天風呂(※時期により異なる)があり、ゆっくりと手足を伸ばして疲れを癒やすことができます。
泉質は単純温泉で、肌に優しく刺激が少ないため、どなたでも安心して入れます。高原の澄んだ空気の中で湯に浸かれば、体の芯からポカポカと温まります。紅葉狩りの締めくくりに、ぜひこの「グルメ」と「温泉」のゴールデンコンビをお楽しみください。
② 平庭高原レストハウス|ランチ・お土産に最適
高原を縦断するドライブウェイ(県道29号線)沿い、高原のほぼ中央に位置するのが「平庭高原レストハウス」です。ドライブの休憩所として、またランチやお土産購入のスポットとして最適です。
【ランチ・軽食】
平庭山荘のレストランが本格的な食事処であるのに対し、こちらはジンギスカンやそば、うどん、ラーメンなど、より気軽にランチを楽しめるメニューが揃っています。窓から白樺林を眺めながら、手軽に食事を済ませたい方におすすめです。名物の「白樺樹液ソフトクリーム」なども人気があります。
【お土産】
売店コーナーも充実しています。平庭高原のシンボルである白樺を使った工芸品や、地元の乳製品、お菓子、岩手県の特産品などが豊富に並びます。紅葉狩りの記念に、ここでしか手に入らないお土産を探してみてはいかがでしょうか。
広い駐車場とお手洗いも完備されているため、紅葉散策の拠点としても便利なスポットです。
平庭高原(岩手県久慈市)へのアクセス方法
日本一の白樺美林が広がる平庭高原は、岩手県の北部に位置し、久慈市と葛巻町にまたがっています。内陸の高原地帯にあるため、アクセスは「車(マイカー・レンタカー)」が最も便利で現実的です。公共交通機関(バス)でのアクセスも可能ですが、本数が非常に限られるため、綿密な計画が必須となります。
【車】盛岡IC・久慈ICからのアクセスと所要時間
高速道路を利用する場合、目的地に応じて最寄りのICが異なります。
- 盛岡方面から(所要時間:約1時間30分~2時間)
東北自動車道「盛岡IC」または「滝沢IC」を利用します。ICからは、国道281号線(葛巻方面)を経由し、県道29号線(平庭高原線)に入るルートが一般的です。盛岡市内からは国道4号線を北上し、「いわて沼宮内駅」周辺から県道(または国道281号)を経由して向かうこともできます。 - 八戸・久慈方面から(所要時間:久慈ICから約40分~50分)
八戸久慈自動車道「久慈IC」が最寄りです。ICからは国道281号線(内陸方面)に入り、平庭高原を目指します。久慈市街地からのアクセスも良好です。
紅葉スポットが広がるのは、高原を縦断する県道29号線沿いです。道路は片側1車線が確保された走りやすい道ですが、高原の気候は変わりやすいため、安全運転を心がけましょう。
無料駐車場の場所と収容台数(レストハウス・平庭山荘)
平庭高原には、紅葉狩りの拠点となる広大な無料駐車場が複数完備されています。駐車場の心配はほとんど必要ありません。
- 平庭高原レストハウス駐車場:
高原のほぼ中央に位置し、最も利用しやすい駐車場です。数十台が駐車可能です。 - 平庭山荘 駐車場:
宿泊・日帰り入浴・レストラン利用者が優先ですが、駐車スペースは豊富にあります。 - 森のこだま館(ビジターセンター)駐車場:
レストハウスの向かい側にあり、こちらも広いスペースが確保されています。
紅葉ピークの週末であっても、これらの駐車場がすべて満車になることは稀です。安心して車で訪れることができます。
【公共交通機関】最寄り駅(JR盛岡駅・二戸駅)からのバス
公共交通機関を利用する場合の起点は、JR「盛岡駅」またはJR・IGR「二戸駅」です。
【最重要:バスの本数が極端に少ない】
盛岡駅や二戸駅からは、平庭高原を経由する路線バス(JRバス東北「白樺号」など)が運行されています。「平庭高原」バス停で下車すれば、レストハウスの目の前に到着します。
ただし、これらのバスの運行本数は、1日にわずか2~3往復程度と極端に少ないのが現状です。日帰りで紅葉散策の時間を確保するためには、朝一番のバスで向かい、最終またはその1本前のバスで帰るといった、分単位での綿密なスケジュール管理が必須となります。
利用する際は、必ず訪問前にJRバス東北などの最新の時刻表を検索し、往復の便が確保できるかを必ず確認してください。現実的には、日帰りで自由に楽しむには車が推奨されます。
まとめ:2025年は平庭高原で「白と黄・赤」の幻想的なコントラストを楽しもう
今回は、2025年の平庭高原の紅葉について、見頃の時期から必見のスポット、服装の注意点、グルメや温泉、アクセス方法までを詳しくご紹介しました。
平庭高原の秋の最大の魅力は、他のどの紅葉名所とも異なる、「日本一の白樺美林」が織りなす幻想的な風景です。31万本の白樺の「白い幹」、それらが一斉に色づく「黄金色の黄葉(おうよう)」、そして差し色となるカエデ類の「燃えるような赤」。この「白・黄・赤」のコントラストこそが、平庭高原でしか見られない絶景です。
2025年の紅葉は、まさに今、10月下旬が見頃の最盛期を迎えています。今週末(10月25日・26日)は、最も美しい高原の姿に出会える絶好のチャンスとなるでしょう。
訪問を計画されている方は、以下のポイントをぜひ押さえてお出かけください。
- 服装は「冬用」の準備を:
標高800mの高原はすでに冬の寒さです。ダウンジャケットやフリース、手袋、ニット帽などの防寒対策は必須です。 - 散策は「しらかばの小径」へ:
ドライブだけでなく、ぜひ黄金色のトンネルと落ち葉の絨毯を歩いて体感してください。 - グルメと温泉もセットで:
「平庭山荘」や「レストハウス」で、名物の「いわて短角牛」に舌鼓を打ち、日帰り温泉「まつのゆ」で冷えた体を温めるのが王道コースです。 - アクセスは車が基本:
車でのアクセスが圧倒的に便利です。駐車場は広大で無料なので、混雑の心配はほとんどありません。
まるで北欧の絵画のような、静かで幻想的な秋の風景が広がる平庭高原。2025年の秋は、この日本一の白樺美林で、心癒やされるひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか。