【2025】有馬温泉の紅葉の見頃時期、見どころを解説

2025年｜有馬温泉の紅葉の見頃の時期

日本三古湯の一つに数えられる、関西の奥座敷「有馬温泉」。歴史ある温泉街の風情と、金泉・銀泉という二つの名湯で知られますが、秋になると周囲の六甲山の自然が見事に色づき、関西でも有数の紅葉の名所として多くの観光客を魅了します。湯けむりに包まれた温泉街と、燃えるような紅葉が織りなす風景は、まさに日本の秋の情緒そのものです。ここでは、2025年に有馬温泉の紅葉を最も美しく楽しめる時期について解説します。

例年の見頃は11月上旬～下旬

有馬温泉の紅葉は、例年11月の上旬から色づき始め、11月下旬にかけて見頃のピークを迎えます。六甲山の北側に位置するため、神戸市街地よりも少し早く、そして鮮やかに色づくのが特徴です。特に、豊臣秀吉も愛したとされる「瑞宝寺公園」や、六甲有馬ロープウェーからの眺めは圧巻。温泉街を散策しながら、歴史ある寺社や公園でゆっくりと紅葉狩りを楽しめます。

2025年の紅葉の見頃予想

紅葉の色づきは、秋の気温の推移に大きく左右されます。2025年10月現在の長期予報では、今年の秋の気候は平年並みと予想されています。そのため、有馬温泉の紅葉も、例年通り11月上旬から色づき始め、中旬頃に最も美しい時期を迎える可能性が高いでしょう。最も華やかな景色を楽しみたい方は、11月10日～25日頃を目安に計画を立てるのがおすすめです。

有馬大茶会（ありまおおちゃかい）の開催情報

有馬温泉の秋の風物詩として知られるのが、毎年11月2日と3日に開催される「有馬大茶会」です。これは、千利休が開いた茶会に由来する歴史あるイベントで、紅葉が美しい瑞宝寺公園などで野点（のだて）が催されます。色づき始めた紅葉の下、和服姿の芸妓さんたちがお茶を点てる様子は、非常に優雅で風情があります。紅葉狩りと共に、日本の伝統文化に触れることができる絶好の機会です。ぜひこの日に合わせて訪れてみてはいかがでしょうか。

【エリア別】有馬温泉の紅葉の見どころ・おすすめ名所5選

歴史ある有馬温泉には、温泉街の散策と共に楽しめる紅葉の名所が点在しています。豊臣秀吉が愛したと伝えられる由緒ある公園から、スリル満点の絶景ロープウェー、そして温泉街ならではの風情あふれる景色まで、多彩な秋の表情に出会えます。ここでは、有馬温泉を訪れたら必ず立ち寄りたい、おすすめの名所を5つ厳選してご紹介します。

①瑞宝寺（ずいほうじ）公園：豊臣秀吉が愛した「日暮しの庭」

有馬温泉で最も有名な紅葉の名所が、温泉街の奥に位置する「瑞宝寺公園」です。かつてこの地にあったお寺の紅葉の美しさに、豊臣秀吉が「いくら見ていても飽きない」と感嘆したことから、「日暮しの庭」とも呼ばれています。園内には約2,500本ものカエデが植えられており、見頃になると一斉に燃えるような赤色に染まります。苔むした山門や、期間中に開かれるもみじ茶屋など、見どころの多い王道スポットです。

②六甲有馬ロープウェー：絶景の空中散歩

有馬温泉と六甲山の山頂を約12分で結ぶロープウェーは、まさに「動く展望台」です。ゴンドラの大きな窓からは、眼下に広がる六甲山の斜面が、錦秋の絨毯のように色づく様を大パノラマで楽しめます。特に、深い谷の上を通過する瞬間はスリル満点。紅葉の海の上を散歩しているかのような、ダイナミックな紅葉狩りが体験できます。

③鼓ヶ滝（つづみがたき）公園：滝と紅葉のコントラスト

温泉街から少し歩いた場所にある、清流と滝が美しい公園です。高さ8mほどの鼓ヶ滝が2段に分かれて流れ落ち、その名の通り、岩に当たって響く水音が鼓のように聞こえます。滝の白い飛沫と、周囲を彩る赤や黄色の紅葉が織りなすコントラストは、非常に風情があり、写真撮影にも人気のスポット。マイナスイオンを浴びながら、静かに秋の景色を楽しみたい方におすすめです。

④善福寺（ぜんぷくじ）：樹齢200年以上の大イチョウ

温泉街の中心近くにある善福寺の境内には、「神戸市民の木」にも指定されているイチョウの巨木があります。樹齢260年を超えるこの大イチョウは、秋になると全体が鮮やかな黄金色に染まり、圧倒的な存在感を放ちます。赤い紅葉とはまた違った、まばゆいほどの黄葉の美しさに、多くの人が足を止めて見入ってしまいます。温泉街散策の途中に、ぜひ立ち寄ってみてください。

⑤温泉街の散策（ねね橋・湯けむりと紅葉）

特定のスポットだけでなく、有馬温泉は街全体が紅葉の見どころです。特に、有馬川にかかる朱色の「ねね橋」と、そのたもとにある豊臣秀吉の妻・ねねの像の周辺は、人気の撮影ポイント。川沿いの紅葉や、旅館から立ち上る湯けむりを背景に、温泉街ならではの秋の風景が楽しめます。風情ある細い路地を歩きながら、お気に入りの景色を探すのも、有馬温泉の紅葉狩りの醍醐味です。

【2025年最新】有馬温泉の紅葉ライトアップ情報

日中の散策だけでなく、夜の幻想的な雰囲気の中で紅葉を楽しめるのも、有馬温泉の秋の大きな魅力です。温泉街の温かい灯りとともに、ライトアップされた木々がロマンチックな夜を演出します。ここでは、有馬温泉の紅葉シーズンに行われる主なライトアップイベントについてご紹介します。

瑞宝寺公園「もみじ茶会」とライトアップ

有馬温泉の紅葉ライトアップのメイン会場となるのが、名所「瑞宝寺公園」です。毎年、紅葉の見頃に合わせて夜間特別開園とライトアップが行われます。

• 開催期間：2025年11月上旬の約1週間（予定）
• 開催時間：日没 ～ 20:00頃

期間中は、豊臣秀吉が愛した「日暮しの庭」が柔らかな光で照らし出され、昼間とは全く異なる幽玄な世界が広がります。また、園内の茶室では、ライトアップされた紅葉を眺めながらお茶を楽しむ「もみじ茶会」も催されます（有料・先着順）。温かいお抹茶と和菓子をいただきながら、幻想的な夜の紅葉を鑑賞する時間は、忘れられない思い出になるでしょう。詳しい日程は10月下旬頃に有馬温泉観光協会の公式サイトで発表されるため、お出かけ前に必ず確認してください。

紅葉狩りと一緒に楽しむ有馬温泉

有馬温泉の紅葉狩りの醍醐味は、美しい景色を愛でるだけでなく、日本最古の名湯を心ゆくまで堪能できる点にあります。紅葉の中を散策して少し冷えた体を、源泉かけ流しの温泉で芯から温める。これ以上ない贅沢な秋の一日を過ごせます。ここでは、紅葉狩りとあわせて楽しみたい、有馬温泉ならではの魅力をご紹介します。

金の湯・銀の湯！日帰り温泉の楽しみ方

有馬温泉には、宿泊せずとも気軽に名湯を楽しめる二つの外湯（共同浴場）があります。一つは、鉄分と塩分を含んだ赤褐色の温泉「金の湯」。もう一つは、無色透明で炭酸泉・ラジウム泉が楽しめる「銀の湯」です。紅葉狩りのハイキングでかいた汗を流し、疲れた足を癒すのに最適。両方のお湯を楽しみたい方向けに、お得な2館共通券も販売されています。有馬温泉のシンボルともいえる二つの湯を、ぜひ巡ってみてください。

食べ歩きグルメ（炭酸せんべい・ありまサイダー）

温泉街の散策には、食べ歩きグルメが欠かせません。有馬温泉の名物といえば、まずは「炭酸せんべい」。温泉の炭酸泉を利用して作られた、ほんのり甘くパリパリとした食感のお菓子です。店先で手焼きしているお店もあり、焼きたてを味わうこともできます。
また、温泉上がりの一杯には、レトロなラベルが人気の「ありまサイダー」がおすすめ。こちらも温泉水を利用しており、きめ細かい泡と爽やかな喉ごしが特徴です。紅葉を眺めながら、ご当地グルメを味わうのも旅の楽しみです。

紅葉が見えるおすすめ旅館・ホテル

最高の贅沢を味わいたいなら、有馬温泉に一泊するのがおすすめです。温泉街の多くの旅館やホテルでは、客室や露天風呂から、見事な紅葉を眺めることができます。プライベートな空間で、誰にも邪魔されずにゆっくりと紅葉と温泉を満喫する時間は、まさに至福のひととき。特に、ライトアップされた夜の紅葉を眺めながら露天風呂に浸かる体験は、忘れられない思い出になるでしょう。予約の際は、部屋やお風呂からの眺望について、事前に確認することをおすすめします。

有馬温泉へのアクセス方法

関西の奥座敷として知られる有馬温泉ですが、各方面からのアクセスは非常に便利です。電車、バス、車など、出発地やスケジュールに合わせて最適な交通手段を選ぶことができます。ここでは、主な交通機関ごとのアクセス方法と、駐車場について詳しく解説します。

公共交通機関（電車・バス）でのアクセス

大阪や神戸の中心部からは、乗り換えなしでアクセスできる直通バスが大変便利でおすすめです。

【バスでのアクセス】

• 大阪（梅田）から：阪急三番街バスターミナルから、阪急バス・神姫バスの有馬温泉行き直通バスで約60分。
• 神戸（三宮）から：三宮駅前のバスターミナルから、神姫バス・阪急バスの有馬温泉行き直通バスで約30～45分。

【電車でのアクセス】

神戸電鉄「有馬温泉」駅が最寄り駅です。各方面からの主な乗り換えルートは以下の通りです。

• 神戸（三宮）から：神戸市営地下鉄で「谷上」駅へ。神戸電鉄に乗り換え「有馬口」駅で有馬線に乗り換え、「有馬温泉」駅下車。（約30分）
• 大阪（梅田）から：JR・阪急・阪神で「三宮」駅または「新開地」駅へ出て、上記ルートで神戸電鉄に乗り換え。

車でのアクセスと駐車場情報

車で訪れる場合は、阪神高速7号北神戸線「有馬口IC」から約5分で温泉街に到着します。
ただし、有馬温泉の温泉街は道が非常に狭く、宿泊者以外の車の乗り入れが難しいエリアが多いため注意が必要です。

日帰りで訪れる際は、温泉街の入口周辺にある市営の有料駐車場や民間のコインパーキングを利用し、そこから徒歩で散策するのが基本となります。紅葉シーズンの週末は、これらの駐車場が午前中の早い時間に満車になることも珍しくありません。車で訪れる場合は、時間に十分な余裕を持って出発するか、満車のリスクが少ない公共交通機関の利用を検討しましょう。

まとめ：日本最古の温泉地「有馬温泉」で、風情あふれる紅葉を楽しもう

今回は、日本三古湯のひとつ、有馬温泉の紅葉について、見頃の時期からおすすめの名所、温泉やグルメの楽しみ方まで詳しくご紹介しました。有馬温泉の秋の旅は、ただ紅葉を眺めるだけでは終わりません。歴史ある温泉街の情緒、立ち上る湯けむり、そして色鮮やかな紅葉が三位一体となった、五感で楽しむ体験が待っています。

豊臣秀吉が愛した瑞宝寺公園の燃えるような赤色に感動し、散策で冷えた体は日本最古の名湯で温める。そんな、何にも代えがたい贅沢な時間を過ごせるのが、有馬温泉の秋の最大の魅力です。

今年の秋は、都会の喧騒を離れ、しっとりとした風情が漂う有馬温泉へ、心も体も癒される紅葉狩りに出かけてみてはいかがでしょうか。きっと、日本の秋の美しさを再発見できる、素敵な旅になるはずです。