2025年|六甲山の紅葉の見頃時期

神戸の街の背後にそびえる六甲山は、ドライブやハイキング、そして美しい夜景が楽しめる市民の憩いの場です。秋になると、山全体が赤や黄色に染まり、関西地方を代表する紅葉の名所として多くの人々で賑わいます。特に、標高差がある六甲山ならではの紅葉の楽しみ方を知っておくと、より一層その魅力を満喫できます。ここでは、2025年に六甲山の紅葉を楽しむためのベストシーズンについて、詳しく解説していきます。
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例年の見頃は10月下旬~12月上旬
六甲山の紅葉は、例年10月下旬から始まり、12月上旬までという非常に長い期間にわたって楽しむことができます。これは、広大な山の各所で様々な種類の木々が、時期をずらしながら色づいていくためです。早ければ10月中旬から山頂付近で色づきが始まり、約1ヶ月半もの間、どこかで美しい紅葉に出会えるのが六甲山の大きな魅力です。
山頂から麓へ!標高差で長く楽しめる紅葉
六甲山の紅葉を理解する上で最も重要なのが、標高差による見頃の変化です。気温が低い山頂から順に紅葉が始まり、徐々に麓へと降りていきます。
- 10月下旬~11月上旬(山頂エリア):六甲山頂や六甲高山植物園周辺で、カエデやウルシ、ナナカマドなどが色づき始めます。
- 11月上旬~11月下旬(中腹エリア):六甲山の紅葉のピークはこの時期です。六甲有馬ロープウェーからの眺めや、再度公園、穂高湖周辺などが最も美しくなります。
- 11月下旬~12月上旬(山麓エリア):有馬温泉側の瑞宝寺公園など、麓に近いエリアが見頃を迎えます。
このように、訪れる時期と場所を選べば、何度も違った表情の紅葉を楽しむことが可能です。
2025年の紅葉の見頃予想
紅葉の色づきは秋の気候に左右されますが、2025年10月現在の予報では、今年の秋は平年並みの気温で推移すると見込まれています。そのため、六甲山の紅葉も例年通りのスケジュールで、山頂から麓へと降りていくと予想されます。最も人気の高い中腹エリアの絶景を楽しみたい方は、11月中旬頃に訪れる計画を立てるのがおすすめです。各施設の公式サイトでは紅葉情報を発信することもあるため、直前に確認するとより確実です。
【エリア別】六甲山の紅葉の見どころ・おすすめ名所7選
広大な六甲山には、ロープウェーからの絶景、静かな湖畔の紅葉、歴史ある公園など、多種多様な紅葉スポットが点在しています。どこを訪れるかによって、全く異なる秋の表情に出会えるのが大きな魅力です。ここでは、数ある名所の中から、特におすすめしたい7つのスポットを厳選してご紹介します。
①六甲有馬ロープウェーからの空中散歩
六甲山の山頂と有馬温泉を約12分で結ぶロープウェーからは、圧巻の空中散歩が楽しめます。眼下には、まるで炎が燃え盛るかのような広大な紅葉の海が広がり、そのスケールに圧倒されること間違いなし。谷が深い場所を通過する際の景色は特にスリリングで、日本有数の絶景ロープウェーとして知られています。
②六甲高山植物園(ライトアップも開催)
標高865mに位置するこの植物園では、世界の高山植物と共に、約10種類のカエデやブナ、カラマツといった木々の紅葉が楽しめます。丁寧に手入れされた園内を散策しながら、様々な種類の紅葉を観察できるのが魅力。夜にはライトアップも開催され、幻想的な雰囲気に包まれます。
③六甲ガーデンテラス(明石海峡まで望む大パノラマ)
六甲山上で最も眺望が良いとされるスポットの一つ。ここからの眺めは、眼前の紅葉と、その向こうに広がる神戸や大阪の街並み、そしてきらめく海までを一望できるのが特徴です。特に、夕暮れ時には紅葉と夕焼け、そして街の灯りが灯り始める夜景へと移り変わる、感動的な景色が楽しめます。
④再度公園(ふたたびこうえん)(修法ヶ原池のリフレクション)
再度山ドライブウェイの中腹に位置する、静かで落ち着いた雰囲気の公園です。中心にある修法ヶ原池(しおがはらいけ)の周りをカエデやモミジが彩り、風のない日には水面に見事な「逆さ紅葉」が映り込みます。ボートに乗って水上から紅葉を楽しむこともでき、都会の喧騒を忘れてのんびりと過ごしたい方におすすめです。
⑤穂高湖(シェール槍へのハイキングも)
六甲山の山上にある、静寂に包まれた美しい湖です。湖の周りを囲む木々が色づき、ハイカーや家族連れに人気のスポットとなっています。ここを起点に、スリリングな岩場がある「シェール槍」などのハイキングコースへ向かうこともでき、アクティブに紅葉を楽しみたい方に最適です。
⑥瑞宝寺公園(豊臣秀吉も愛した「日暮れの庭」)
有馬温泉の近くにある、由緒ある公園です。かつてこの地にあった瑞宝寺の紅葉の美しさに、豊臣秀吉が「いくら見ても飽きない」と感嘆し、「日暮れの庭」と名付けたと伝えられています。約2,500本のカエデが色づく様は圧巻で、歴史に思いを馳せながら紅葉狩りができる、風情あふれる場所です。
⑦六甲ケーブル(クラシックな車両と紅葉)
六甲山の麓と山上を結ぶ、歴史あるケーブルカーです。2両連結のクラシックな車両が特徴で、線路の両脇に迫る紅葉のトンネルの中をゆっくりと進んでいきます。車窓から間近に見る紅葉は迫力満点。レトロな雰囲気と秋の景色が融合した、ノスタルジックな体験が楽しめます。
【2025年最新】六甲山の紅葉ライトアップ情報
六甲山の秋の夜は、神戸が誇る1000万ドルの夜景だけでなく、幻想的な紅葉のライトアップも楽しむことができます。日中の鮮やかな景色とはうってかわり、光に照らされて闇夜に浮かび上がる木々は、息をのむほどロマンチックな雰囲気を創り出します。ここでは、2025年に開催が予定されている、六甲山の主なライトアップイベントについてご紹介します。
六甲高山植物園「ひかりのさんぽみち」
紅葉シーズンに合わせて、六甲高山植物園では毎年恒例のライトアップイベントが開催されます。正式名称は「夜の紅葉散策とひかりのさんぽみち」。
- 開催期間:2025年10月下旬~11月下旬の土曜・日曜・祝日(予定)
- 開催時間:17:00 ~ 20:00(19:30受付終了)
このイベントでは、園内の木々がLEDで優しく照らし出され、散策路には提灯(ちょうちん)の温かい光が灯ります。派手なイルミネーションとは異なり、自然の美しさを活かした、落ち着いた雰囲気のライトアップが魅力です。特に、園内中央にある樹林池の水面に映り込む「逆さ紅葉」は必見の美しさです。
六甲ケーブルの夜間延長運転
ライトアップイベントの開催に合わせて、六甲山の麓と山上を結ぶ「六甲ケーブル」では夜間延長運転が実施されます。これにより、車がない方でも、公共交通機関を利用して夜の紅葉イベントへ安心してアクセスすることができます。通常は17時台で終わる運行が、ライトアップ開催日には21時頃まで延長されます。また、ケーブル山上駅と六甲高山植物園を結ぶ「六甲山上バス」も同様に延長運転されるため、山上での移動もスムーズです。詳しい運行スケジュールは、秋が近づいたら六甲ケーブルの公式サイトで必ず確認してください。
六甲山の紅葉狩りに適した服装と持ち物
六甲山での紅葉狩りを快適に楽しむためには、事前の準備が非常に重要です。六甲山上は神戸市街地とは気候が大きく異なり、散策する場所も多いため、適切な服装と持ち物を用意することが、素敵な思い出作りの鍵となります。ここでは、秋の六甲山を訪れる際の服装と持ち物のポイントを解説します。
服装:市街地より5℃低い!防寒対策は必須
最も注意すべき点は、気温です。六甲山上の気温は、麓の神戸市街地よりも約5℃低いと覚えておきましょう。晴れた日の日中でも、風が吹くと肌寒く感じられます。そのため、簡単に羽織れるウィンドブレーカーやフリース、カーディガンなど、体温調節がしやすい服装が基本です。特に、夜間ライトアップまで滞在する場合は、気温がぐっと下がります。冬用のコートやダウンジャケット、手袋、マフラー、帽子、カイロなど、しっかりとした防寒対策をしていくことを強くおすすめします。
靴:歩きやすいスニーカーやハイキングシューズで
六甲山上は、ガーデンテラスのような整備された施設だけでなく、高山植物園や再度公園など、自然の地形を活かした場所も多くあります。園内の散策路は舗装されていない砂利道や坂道も多いため、必ず歩きやすい靴を選んでください。ヒールやサンダルは非常に危険です。最低でも履き慣れたスニーカー、できれば凹凸のある滑りにくい靴底のハイキングシューズやトレッキングシューズが理想的です。一日中快適に散策するためにも、足元の準備は万全にしていきましょう。
六甲山へのアクセス方法
六甲山へのアクセスは、大きく分けて「山麓から山上へ登る」交通手段と、「山上を移動する」交通手段の2段階で考える必要があります。神戸市街地や有馬温泉からのアクセス方法と、広大な山上を効率よく巡るための方法を、それぞれ詳しく解説します。
公共交通機関でのアクセス(ケーブルカー・バス)
公共交通機関を利用する場合、主に神戸市街地側から登るルートと、有馬温泉側から登るルートの2つがあります。
【神戸市街地から六甲ケーブルを利用】
- JR「六甲道」駅、阪急「六甲」駅、阪神「御影」駅のいずれかから、神戸市バス16系統に乗車。
- 「六甲ケーブル下」駅で下車し、「六甲ケーブル」に乗車して山上へ(約10分)。
【有馬温泉から六甲有馬ロープウェーを利用】
- 神戸電鉄「有馬温泉」駅などから「六甲有馬ロープウェー」の有馬温泉駅へ。
- ロープウェーに乗車し、六甲山頂駅へ(約12分)。
車でのアクセスと駐車場情報(六甲ドライブウェイ)
車で訪れる場合は、六甲山の山上を走る「六甲ドライブウェイ」を利用します。三宮方面からは六甲山トンネルを抜けてアクセスするのが一般的です。
六甲高山植物園や六甲ガーデンテラスなど、各観光施設にはそれぞれ有料駐車場が完備されています。ただし、紅葉シーズンの週末は、これらの駐車場が満車になりやすく、周辺道路も渋滞することが多いため、時間に余裕を持って出発することをおすすめします。
山上の移動手段(六甲山上バス)
六甲山上の観光スポットは広範囲に点在しており、徒歩だけで全てを巡るのは困難です。そこで非常に重要な役割を果たすのが「六甲山上バス」です。このバスは、六甲ケーブル山上駅を起点に、六甲高山植物園、六甲ガーデンテラス、六甲有馬ロープウェー山頂駅など、山上の主要なスポットを結んでいます。ケーブルカーやロープウェイで山上に着いたら、まずこのバスの路線図と時刻表を確認しましょう。一日乗り放題の乗車券も販売されており、複数の施設を巡る場合には大変便利でお得です。
まとめ:ドライブも散策も!神戸の絶景紅葉を六甲山で満喫しよう

今回は、神戸を代表する絶景スポット、六甲山の紅葉について、見頃の時期から多彩な名所、イベント情報まで詳しくご紹介しました。六甲山の秋の最大の魅力は、その楽しみ方の多様性にあります。ロープウェーやケーブルカーで気軽に絶景を楽しむもよし、自分の足でじっくりと自然の中を歩くもよし、訪れる人それぞれに合ったスタイルで、壮大な紅葉を満喫することができます。
山頂から麓へと約1ヶ月半かけて移り変わっていく色彩のグラデーション、そして夜には幻想的なライトアップ。昼も夜も、訪れる時期や場所によって全く違う顔を見せてくれるのも、広大な六甲山ならではです。
この記事で紹介した情報を参考に、あなただけの六甲山紅葉狩りプランを立てて、神戸の街と海を見下ろす大パノラマと共に、忘れられない秋の思い出を作ってみてはいかがでしょうか。