五色渓谷の紅葉

北海道

【2025】五色渓谷の紅葉の見頃時期や見どころを解説

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2025年 五色渓谷の紅葉はいつ?見頃の時期とピーク予想

北海道の数ある紅葉名所の中でも、日高山脈を貫く絶景ルートとして知られる「五色渓谷」。国道236号線(天馬街道)沿いに広がるこの渓谷は、手つかずの広大な原生林が広がり、秋になると息をのむような色彩に包まれます。標高が高い山間部を走るため、紅葉の訪れが平地よりも早いのが特徴です。

2025年にこの五色渓谷で紅葉ドライブを計画している方へ、最も重要な「見頃の時期」について、最新の状況とあわせて詳しく解説します。

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2025年の見頃は10月下旬~11月上旬か

2025年の五色渓谷の紅葉は、10月下旬から11月上旬にかけてピークを迎えると予想されます。例年の見頃は10月上旬から中旬とされていますが、2024年(昨年)も10月24日頃から11月6日頃が見頃でした。

2025年10月23日(木)現在、五色渓谷の紅葉は「色づき始め」との情報が入っています。これは、例年の予想よりも1~2週間ほど遅いペースです。このまま順調に色づきが進めば、今週末から来週にかけて一気に見頃を迎え、11月上旬まで美しい景色を楽しめるでしょう。まさに今が、これからピークを迎える絶好のタイミングと言えます。

例年の色づき始めとピーク時期の傾向

五色渓谷は、その名の通り「五色」に例えられるほど、赤色(カエデ、ナナカマド)、黄色(イタヤカエデ、シラカバ)、オレンジ色(ヤマブドウ)、緑色(常緑樹)などが入り混じる、非常にカラフルな紅葉が特徴です。

例年であれば10月上旬から色づきが始まり、10月中旬にピークを迎えます。しかし、前述の通り、近年は時期がやや遅れる傾向にあり、10月下旬が見頃のスタートとなることも珍しくありません。標高差があるため、日高峠の頂上付近から徐々に紅葉が麓へ下りていく様子も楽しめます。

【重要】最新の紅葉・道路(通行止め)情報を確認する方法

五色渓谷の紅葉ドライブで最も重要なのが、「道路情報」と「紅葉の最新状況」の確認です。

1. 紅葉情報:
「tenki.jp」や「Walkerplus」などの天気・観光情報サイトでは、紅葉の色づき状況を「色づき始め」「見頃」「落葉始め」などで更新しています。また、X(旧Twitter)やInstagramで「#五色渓谷」や「#天馬街道」と検索すると、実際に訪れた人のリアルタイムな写真を見ることができます。

2. 道路情報(通行止め):
五色渓谷がある国道236号・天馬街道は、山岳道路です。10月下旬以降は、積雪や路面凍結により、予告なく通行止めやタイヤ規制がかかる可能性があります。また、例年11月上旬頃には冬期通行止め(夜間通行止めから全面通行止めへ移行)に入ります。せっかく訪れても通行できなければ意味がありません。出発直前に必ず「北の道ナビ」などで最新の道路交通情報を確認してください。

五色渓谷とは?日高と十勝を結ぶ「紅葉のドライブウェイ」

五色渓谷(ごしきけいこく)は、北海道の日高地方(浦河町)と十勝地方(広尾町)を結ぶ、国道236号線、通称「天馬街道(てんまかいどう)」沿いにある、約10kmにわたる渓谷です。

他の紅葉名所とは異なり、特定の公園や施設ではなく、国道そのものが絶景スポットとなっています。日高山脈の深い森を貫くこの道は、道内でも屈指の「紅葉ドライブコース」として知られています。手つかずの広大な原生林が、秋になると燃えるような色彩に包まれるため、多くのドライバーや写真愛好家を魅了しています。

国道236号線「天馬街道」随一の絶景スポット

この五色渓谷は、日高山脈を越える難所であった山岳道路「天馬街道」のハイライト区間です。渓谷が「五色」と名付けられた由来は、その紅葉の多彩さにあります。

カエデやナナカマドの「赤」、ヤマブドウの「紫(濃い赤)」、イタヤカエデやシラカバの「黄」、そしてトドマツなどの常緑樹の「緑」が複雑に混ざり合い、まさに「五色の錦」を広げたような圧巻の景色を作り出します。急峻な谷間を縫うように走る道路から見下ろす紅葉は、他では味わえない迫力があります。

※注意:ハイキングコースではなく、車窓や展望所から楽しみます

非常に重要な点として、五色渓谷は日光や京都にあるような、整備された遊歩道やハイキングコースはありません。ここは「歩いて楽しむ」場所ではなく、「車で通り抜けて楽しむ」場所です。

紅葉の観賞は、カーブが続く山岳道路を運転しながら「車窓」から眺めるのが基本です。渓谷が最も深くなる場所には、「五色橋」や「竜門橋」といった橋の上や、カーブの途中に数カ所設けられた小さな駐車スペース(展望所)があります。ここから車を停めて、渓谷美を見下ろす形となります。駐車スペースは非常に限られているため、譲り合いの精神が大切です。

(※栃木や福島の「五色」とは別の場所です)

「五色渓谷」や「五色」という名前の場所は全国にあります。特に検索で混同しやすいのが、栃木県日光市の「五色渓谷」(瀬戸合峡)や、福島県の「五色沼(ごしきぬま)」です。これらは有名なハイキングスポットですが、この記事で解説しているのは、北海道・道東エリアのスポットですので、お間違えのないようご注意ください。

五色渓谷の紅葉 おすすめ見どころ&ビュースポット

五色渓谷の紅葉は、特定のゴール地点があるわけではなく、国道236号線(天馬街道)を走行する約10kmのドライブウェイ全体が見どころとなります。車を走らせると、次から次へと燃えるような色彩が目に飛び込んでくる、まさに「紅葉のトンネル」です。

その中でも、特に息をのむような絶景が楽しめるビュースポットを3つご紹介します。

①渓谷を彩る「五色」の紅葉(カエデ・ナナカマド・ヤマブドウ)

五色渓谷が「五色」と呼ばれる所以は、その圧倒的な色彩の豊かさにあります。一般的な紅葉スポットがカエデの「赤」やイチョウの「黄」が中心であるのに対し、ここは様々な種類の広葉樹と針葉樹が混在しています。

鮮やかな「赤」を見せるカエデやナナカマド、美しい「黄」に染まるイタヤカエデやシラカバ、そして五色渓谷独特のアクセントとなるヤマブドウやツタウルシの「濃い赤(紫)」。これらが、トドマツなどの常緑樹の「緑」と複雑に混ざり合い、まさに五色の錦を織りなします。車窓を流れるこの色彩のグラデーションこそが、最大の見どころです。

②「五色橋」「竜門橋」など橋の上から見下ろす絶景

渓谷ドライブのハイライトとなるのが、深い谷に架けられた橋の上からの眺めです。特に「五色橋(ごしきばし)」や「竜門橋(りゅうもんきょう)」といった名前が付けられた橋は、谷が最も深くなる場所に設置されています。

橋の欄干からは、遥か眼下に広がる谷底まで、斜面全体が紅葉で埋め尽くされている圧巻の光景を見下ろすことができます。そのスリリングな高さと、燃えるような紅葉のコントラストは、他では味わえない迫力です。ただし、橋の上は駐停車禁止ですので、運転手の方は脇見運転に十分注意し、同乗者の方がこの絶景を楽しんでください。

③点在する駐車スペース(展望所)からのパノラマビュー

五色渓谷には、整備された大きな展望台や公園はありません。しかし、国道のカーブの途中などに、車が数台停められる小さな駐車スペース(待避所)が数カ所設けられています。

ここが、車を降りて唯一ゆっくりと紅葉を観賞できるビュースポットとなります。これらのスペースからは、渓谷のパノラマ風景や、先ほど通過してきた橋と紅葉の全景などを安全に眺めることができます。絶好の写真撮影ポイントでもありますが、スペースは非常に限られています。紅葉シーズンの週末は混雑するため、長時間の占拠はせず、譲り合って利用しましょう。

五色渓谷へのアクセス|帯広・日高方面から

五色渓谷(天馬街道)は、日高山脈の山中を貫く国道236号線沿いにあります。整備された観光地や公園ではないため、アクセスはレンタカーまたは自家用車が唯一の手段となります。訪問計画の際は、ガソリンが十分にあることを必ず確認してから出発してください。

【車】帯広(清水IC)から約1時間|浦河町から約1時間

五色渓谷は、日高地方と十勝地方のちょうど中間に位置します。どちらの方面からもアクセスが可能です。

  • 十勝(帯広・清水)方面からのアクセス:
    道東自動車道「清水IC」が最寄りのインターチェンジです。清水ICから国道274号線(日勝峠)を日高方面へ進み、日高町千栄(ちえ)地区で国道236号線(天馬街道)へ左折します。そこからが五色渓谷のスタート地点となります。清水ICから五色渓谷の中心部までは、約1時間~1時間15分程度です。
  • 日高(浦河)方面からのアクセス:
    日高地方の太平洋側、浦河町の中心部から国道236号線(天馬街道)を十勝方面へ北上します。美しいサラブレッドの牧場風景を抜け、山道に入っていくと五色渓谷エリアに到着します。浦河町の中心部からは約1時間程度です。
  • (参考)札幌方面からのアクセス:
    札幌方面からは、道央自動車道・道東自動車道を利用し「占冠IC」で降ります。そこから国道237号線で日高町へ向かい、国道274号線・236号線(天馬街道)へと合流するルートが一般的です。札幌市内からの所要時間は、休憩を除いても約3時間~3時間半程度かかります。

駐車場は「展望スペース」のみ!台数限定・譲り合い必須

五色渓谷のアクセスで最も注意すべき点が駐車場です。園地や公園として整備されていないため、専用の駐車場は一切ありません。

車を停めて景色を観賞できるのは、国道沿いのカーブなどに設けられた、数台分の「駐車帯(待避所・展望スペース)」のみです。これらのスペースは非常に小さく、すぐに満車になります。また、大型トラックなども休憩やチェーン着脱(冬期間)に利用する場所でもあります。

紅葉シーズンの週末は、この狭いスペースが混雑します。長時間の駐車は絶対にせず、譲り合って利用するマナーが求められます。駐車スペースが見つからなくても、橋の上やカーブの途中での駐停車は大変危険ですので絶対におやめください。

【注意】公共交通機関(バス・電車)でのアクセスは不可

電車やバスなどの公共交通機関で五色渓谷を訪れることは、現実的に不可能です。JRの最寄り駅(浦河駅や新得駅)から渓谷までは数十km以上離れています。

帯広駅と浦河駅を結ぶ長距離路線バス(例:十勝バス、道南バス)が天馬街道を経由しますが、1日数本程度と本数が極端に少なく、渓谷の途中に任意の場所で乗り降りできるバス停もありません。また、山奥で携帯電話の電波も圏外になるため、タクシーの利用も帰りの手配ができず非現実的です。

五色渓谷の紅葉を楽しむためには、必ずレンタカーか自家用車をご用意ください。

【最重要】五色渓谷ドライブの服装と持ち物・注意点

五色渓谷は、北海道の数ある紅葉スポットの中でも、特に厳重な注意が必要な場所です。その理由は、整備された観光地ではなく、ヒグマの生息地である「交通の難所」を通過するためです。絶景ドライブを安全に終えるために、以下の重要事項を必ず守ってください。

①【必須】冬期通行止めに注意!10月下旬には閉鎖の可能性も

これが最も重要な注意点です。五色渓谷がある国道236号「天馬街道」は、標高が高い山岳道路のため、北海道の国道の中でも非常に早く冬期通行止め(冬季閉鎖)になります。

紅葉の見頃が10月下旬から11月上旬であるのに対し、例年の冬期通行止め(夜間~全面)は早ければ10月下旬から11月上旬に開始されます。つまり、「紅葉のピーク」と「通行止めの開始」がほぼ同時に訪れる可能性があるということです。

2025年10月23日現在、紅葉は「色づき始め」ですが、いつ初雪が降ってもおかしくありません。訪問当日に雪や路面凍結の予報が出た場合はもちろん、紅葉が見頃であっても突然の積雪で通行止めになるリスクがあります。必ず出発直前に「北の道ナビ」などで最新の道路情報を確認してください。

②【必須】ヒグマの生息地です!車外での長居は厳禁

五色渓谷は、ヒグマ(熊)の生息密度が非常に高いエリアです。秋はヒグマが冬眠前に活発にエサを探す時期であり、最も危険なシーズンでもあります。

ドライブ中にヒグマを目撃することも珍しくありません。駐車スペース(展望所)で車外に出ることは可能ですが、それは「ヒグマのテリトリーにお邪魔している」という認識を絶対に忘れないでください。

車から遠く離れないこと、大声を出さないこと、絶対に食べ物を持ち歩かないこと(ゴミは車内に厳重保管)を徹底してください。熊よけの鈴は必須ですが、過信は禁物です。展望所での長居は厳禁とし、景色を楽しんだら速やかに車に戻りましょう。

③急カーブと大型トラックに注意!運転は慎重に

天馬街道は、日高と十勝を結ぶ物流の大動脈でもあります。景色に見とれがちですが、大型トラックの通行量が非常に多いことを覚えておいてください。

道幅は片側一車線ですが、急なカーブやトンネルが連続します。紅葉に見とれてスピードを落としすぎると、後続のトラックに追突される危険もあります。駐車スペース以外の場所での駐停車は絶対にやめてください。運転に自信のない方は、無理な計画を立てないことも重要です。

④トイレ・売店・自動販売機は一切なし

五色渓谷の約10kmの区間はもちろん、その前後の山道(日高町千栄~広尾町まで)にも、トイレ、コンビニ、売店、自動販売機は一切ありません。一度山道に入ると、次の町(浦河町または広尾町)まで1時間近く何もありません。

必ず、浦河町や日高町、または十勝側の清水町などの市街地で、トイレとガソリンの給油、飲み物や軽食の購入をすべて済ませてから天馬街道に向かってください。

⑤携帯電話の電波はほぼ圏外!

五色渓谷の区間は、ほぼ全域で携帯電話の電波(4G/LTE)が圏外になります。これは、万が一の事故や車の故障、ヒグマとの遭遇があっても、その場で助けを呼べないことを意味します。同行者や家族に、あらかじめ通行ルートと帰宅予定時刻を伝えておきましょう。

服装について:
ドライブがメインですが、10月下旬の山間部は平地より5~10℃は気温が低く、0℃近くになることもあります。駐車スペースで短時間外に出るだけでも、冬用のダウンジャケットやコート、手袋が必須です。

まとめ:2025年は万全の準備で北海道屈指の紅葉ドライブへ

北海道の日高と十勝を結ぶ国道236号「天馬街道」の五色渓谷は、道内でも屈指の「紅葉ドライブコース」です。2025年の紅葉は10月下旬から11月上旬にかけてピークを迎える予想で、まさに今が絶好のタイミングとなります。

カエデやナナカマド、ヤマブドウなどが織りなす「五色」の紅葉が、車窓の両側に広がる光景は圧巻の一言です。整備された遊歩道はなく、車窓や橋の上、点在する駐車スペースからその絶景を楽しむのが五色渓谷のスタイルです。

しかし、この絶景には北海道の自然の厳しさが伴います。訪問は「観光」ではなく「探検」に近いという認識を必ず持ってください。

【出発前の最終確認】

  • 1. 冬季通行止め: 10月下旬~11月上旬には冬期閉鎖が始まります。紅葉ピークと重なるため、「北の道ナビ」で当日の道路情報を必ず確認してください。
  • 2. ヒグマ対策: ヒグマの生息地です。車外での長居は厳禁、ゴミは絶対に車外に出さないでください。
  • 3. 設備ゼロ: 渓谷区間にはトイレ、売店、自販機、携帯電波は一切ありません。
  • 4. 運転注意: 大型トラックの往来が激しく、急カーブが続きます。脇見運転は厳禁です。

これらのリスクをすべて理解し、万全の準備(冬装備、防寒着、食料、ガソリン満タン)を整えたドライバーだけが体験できる、スリリングで忘れられない紅葉ドライブとなるでしょう。

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